6月分読書まとめ

とうとう2冊だけ…

 

 

6月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:464
ナイス数:16

路地の子路地の子感想
いやはや、すごい本やわ。路地(大阪では「ろおじ」と読むと思うんやけど、「ムラ」の意味で使うのは知らんかった)の子とは、本書のメインキャラクターである著者の父のことでもあり著者自身のことでもある。同和行政など、金儲けの手段でしかない、という徹底した現実主義は、解同に因縁のある人物がいるというだけで、共産党経由で右翼とつながるという、パッと聞くとムチャクチャな、でも実は現実的な行動を取らせたりする。本書中、一部仮名、とあるけど、羽曳野の食肉最大手以外はそんなこと全く気づかせない、圧倒的にリアルな描写。良書。
読了日:06月29日 著者:上原 善広
知性の顚覆 日本人がバカになってしまう構造 (朝日新書)知性の顚覆 日本人がバカになってしまう構造 (朝日新書)感想
あの橋本治が、反知性主義ってなによ、と切り込もうとして、ギロンはあちこちに飛んでいきながら、今の世相とか80年代以降の歴史とかをぶった切り、最終的にBrexitとトランプ大統領選出でもういいや、ってなっていく本。読者は鼻面をあちこち引きずり回されることになるのだが、それが不快でない。反知性主義って、結局「恥」を忘れたことに尽きる、という主張にはウンウンウンウンと頷かされた。
読了日:06月13日 著者:橋本治

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