6月分読書まとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1220
ナイス数:30

続 昭和の怪物 七つの謎 (講談社現代新書)続 昭和の怪物 七つの謎 (講談社現代新書)感想
保阪と西部邁が昔からの知り合いとは新しい発見やったけど、確かに同い年でどちらも北海道出身か(ちなみに、あたしの親父も同い年)。内田センセたちは、小沢一郎ナロードニキ説をずいぶん前にぶち上げてたけど、保阪に言わせりゃ、田中角栄=意図せぬ社会主義者。ふむ。師弟やもんね。いずれもそれぞれの人物について取材してたときの覚え書き的雑記なんやけど、面白く読めた。一部「右側」のヒトたちが必死でかばおうとする東条英機を、保阪は大嫌いです。
読了日:06月28日 著者:保阪 正康
歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方 (集英社新書)歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方 (集英社新書)感想
なるほどの一冊。特に腑に落ちたのが、「歴史戦」の「戦士」たちが、「日本」というとき、それは「日本」の一部に過ぎない「大日本帝国」を指すのであり、「日本国」を示すのではない、という指摘。しかし、彼らのようなことを言う人は昔からいたわけで、ただ、少なくとも30年ほど前なら間違いなく「キワモノ」扱いされていたのが、今ではメインストリームを占めているというのがなんだかなぁ、である。同じ文脈であることは間違いないのだが、急に大阪市の話が出てきてびっくり。勉強はできたけどアタマがあまりよろしくない人たちなんだろうねぇ
読了日:06月24日 著者:山崎 雅弘
田中角栄と安倍晋三 昭和史でわかる「劣化ニッポン」の正体 (朝日新書)田中角栄と安倍晋三 昭和史でわかる「劣化ニッポン」の正体 (朝日新書)感想
保阪正康といえば、団塊ジュニア世代のあたしたちにとっては「保守派」の論客。冗談めかしてではあるが、保坂に共感すると言ったら「お前は反動か」と言われてもおかしくないようなおヒトである。その保坂が、これでもかと安倍首相をボロクソにくさす本。曰く本を読んでいないのではないか、曰く議論ができない、曰く国家主義者、などなど。文春とか新潮を主な活動舞台としていた保坂が朝日から著書を出すのである。ただ、本来的には、安倍政権には「保守」から批判があって然るべき。彼の政権は「保守」ではなくもはや「反動」であるからである。
読了日:06月20日 著者:保阪正康
芸人式新聞の読み方 (幻冬舎文庫)芸人式新聞の読み方 (幻冬舎文庫)感想
ウェブ版の新潮だか文春だかに連載されてるエッセイを愛読してる。実家はあたしが子どものころ、夏だけ朝日、普段は毎日(高校野球が好きだったらしい)という購読形態の中、親父が安いからというだけでサンケイ(当時の表記)を取りだして、同じ話でもここまで扱いが違うか、とリテラシー教育を期せずして受けてた。当時は毎日はもっとはっちゃけてて(記者が思い思いに書くから紙面に統一性がなかった)、もっと新聞は鷹揚だったような気がするなぁ。サンケイも今ほどファナティックじゃなかったし。おちゃらけた本かと思ってたら、かなり読ませる
読了日:06月08日 著者:プチ 鹿島
緊急検証 大阪市がなくなる緊急検証 大阪市がなくなる感想
著者がFacebookで綴っていたものを140Bの名物編集者江さんが勧めて1冊の本にしたもの。著者は反都構想の代表的論客で、「トコーソー」と呼んでいる。(あたしは同じ理由で「と構想」と呼んでいる)。で、雑感風に。維新はプチ自民党。ただ、組織の運営論理は共産党公明党に近い上意下達。(だから、どの議員の主張も似たりよったり)。もはや「ふわっとした民意」どころではない立派な既存政党。大阪自民党は過去に学ばなすぎ。一方で維新は時系列無視で何でも自らの手柄とするプロパガンダに長けている。(恥知らず、とも言う。)
読了日:06月06日 著者:吉富有治

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