2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3443ページ
ナイス数:40ナイス

卵子老化の真実 (文春新書)卵子老化の真実 (文春新書)感想
文春でこのタイトルだと、「だから、言ってるじゃん、早く産まなきゃダメなんだよ!」って感じの内容なのかと身構えてしまうところだけれど、どうしてどうして。落ち着いた、医療関係者にもたくさんインタビューをし、統計データに基づいた、冷静な筆致です。なにより、ある程度年齢がいってから子どもを産みたい、という女性を支える姿勢が垣間見えるのがいいですね。文春は本当に書名の付け方がねぇ…
読了日:8月27日 著者:河合蘭
学校英語教育は何のため? (ひつじ英語教育ブックレット 2)学校英語教育は何のため? (ひつじ英語教育ブックレット 2)感想
前作に比べて急いで作られた感は否めないが、英語教育によってなにより日本語運用能力が豊かになるという論点が強調されており、その点については全く異論がないところ。その辺は、以前に読んだ渡部昇一の主張ともかぶるところかも。平泉渉が、こうした議論をどう考えているのか非常に興味があるところ。巻末に収録されている鳥飼先生と内田先生の対談は、噛み合ってるのか噛み合ってないのか分からないと見せかけて、その実深く噛み合ってるということで必読。小学校で教えるって一体どうするつもりなんでしょうねぇ。
読了日:8月21日 著者:江利川春雄,斎藤兆史,鳥飼玖美子,大津由紀雄
日本霊性論 (NHK出版新書 442)日本霊性論 (NHK出版新書 442)感想
内田・釈コンビの新作。即購入、一気に通読。相愛大学で内田センセが、凱風館で釈先生が、とお互いのホームグランドで語るという趣向。内田センセは相変わらず、サリンジャーやらジョブスやら、そこまでか、というほど幅広く引用しながら内田節が炸裂。一方、釈先生はなんとなくおとなしいような気が。内田センセと同期したうえで、とっちらからないパートを担当されてる、ということなんかな?いずれにしても、面白かった。内田センセの平川さんの引用、冬山に行くけどあなたの前に湯浅誠と某氏が、さあ、どっちと一緒に行く?には、苦笑。
読了日:8月15日 著者:内田樹,釈徹宗
ほんの本棚 (創元ライブラリ)ほんの本棚 (創元ライブラリ)
読了日:8月13日 著者:いしいひさいち
文豪春秋 (創元ライブラリ)文豪春秋 (創元ライブラリ)
読了日:8月13日 著者:いしいひさいち
隠された証言―日航123便墜落事故 (新潮文庫)隠された証言―日航123便墜落事故 (新潮文庫)
読了日:8月13日 著者:藤田日出男
墜落の夏―日航123便事故全記録 (新潮文庫)墜落の夏―日航123便事故全記録 (新潮文庫)
読了日:8月13日 著者:吉岡忍
日経 Linux (リナックス) 2014年 09月日経 Linux (リナックス) 2014年 09月
読了日:8月13日 著者:
日本海軍400時間の証言: 軍令部・参謀たちが語った敗戦 (新潮文庫)日本海軍400時間の証言: 軍令部・参謀たちが語った敗戦 (新潮文庫)感想
奇しくも広島原爆忌に読了。あたしは残念ながらこの番組を見ていないが、きっと素晴らしい出来であったろう。NHKのスタッフが自ら感じたこと、不条理だと思ったことをそのまま吐露。阿川弘之の海軍大将3部作などを読んでおくと理解の助けとなると思われるが、太平洋戦争開戦から敗戦、そして東京裁判に至るまで、海軍のエリートたちが如何に考え如何に動いたかが明らかにされる。特攻について語られた「疚しき沈黙」という、日本人にとって厳しい指摘。自分がいつ加害者になるか分からないからこそ、戦争は恐ろしいのだという視点は非常に重要。
読了日:8月6日 著者:NHKスペシャル取材班
続・マッハの恐怖 (新潮文庫)続・マッハの恐怖 (新潮文庫)感想
後の内田幹樹や畑村先生につながる、事故の原因究明において「誰かの責任を問う」という姿勢は後の事故防止にはつながらない、という鋭い指摘がより前面に出されている。ミスをした者は相応の責任を負うべきであるが、なぜ事故が起きたのかを考えるとき、個人のミスに帰結させることは何の利益も生まない、のだ。福島第一原発にも関係することだが、こういった指摘を今から40年も前にしていたことが、柳田の凄み。あるいは、誰が悪いのだというシステム不在の考え方がこの40年間、全く変わっていない、ということでもある。名著。
読了日:8月4日 著者:柳田邦男
マッハの恐怖 (新潮文庫)マッハの恐怖 (新潮文庫)感想
柳田邦男のマンマシンインターフェイスを対象としたノンフィクション群の原点。かなり古い作品だが、全日空機羽田沖墜落事件については、柳田の推定のとおりに後に原因が変更されているはず。地道に足で稼いだ名作。今、絶版になってるのはなんでなんだろう。
読了日:8月2日 著者:柳田邦男

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