2月分読書まとめ

2月の読書メーター読んだ本の数:6読んだページ数:1692ナイス数:40父・金正日と私 金正男独占告白 (文春文庫)父・金正日と私 金正男独占告白 (文春文庫)感想殺されてしまいましたなぁ。いろいろと言われたヒトではありましたが、著者が書いてるように、中国がある意味での切り札として温存してたのは間違いないでしょう。末弟に王朝を簒奪された長子、ってのはいかにも儒教社会では分かりやすいし。で、一方で、これまた色々言われてるように、この方、かなりのおっちょこちょいなところがあったのは間違いなさそうで。非常に人間臭いと言えばそうなんだけど、独裁政権の最高指導者の息子って立場をフルに享受してたとも言えるわけで。こうなると、中国は意地でも彼の息子を温存するんでしょうなぁ。読了日:02月28日 著者:五味 洋治
慨世の遠吠え2慨世の遠吠え2感想内田センセと鈴木邦男の対談集第2弾。内容は非常に刺激的だけど、それは置いといて。30年前の日本だと、内田センセは明らかに「右」と分類されたヒト。あるいは「反動」とさえ言われたかもしれない。で、鈴木邦男。こちらは、30年前だと、自民党もドン引きするくらいの「ド右」。ところが、ご両人、最近のネットでは「サヨク」と揶揄されることしばしば。一水会は「右翼業界から所払い」された、とか。なんか、右とか左とか、そういう問題ではなく、一体どうなってんだよ、と思ってしまう。この段だと、赤尾敏まで「サヨク」と言われかねないね読了日:02月27日 著者:内田 樹,鈴木 邦男
落語に花咲く仏教 宗教と芸能は共振する (朝日選書)落語に花咲く仏教 宗教と芸能は共振する (朝日選書)感想著者が、この本は少し難しいですよ、と予告していたが、分かりやすい語り口は健在。内容が非常に多岐にわたっており、日本における宗教と伝統芸能の関連性がこれでもか、と畳み掛けられる。まるで論文を入門者向けに書き直したような感じだなぁ、と思っていたら、大学での連続講義をベースにしているとのこと。なるほど。あたしは、元落研なんだけど、知らないネタがたくさん出てきてふーんと思いました。弱法師に関しては、釈先生はあちこちで取り上げてて、本書でも出てくるんだけど、大阪の宗教性の基本となる話なんだなぁと再認識。読了日:02月23日 著者:釈徹宗
キャスターという仕事 (岩波新書)キャスターという仕事 (岩波新書)感想正直、クロ現降板の真相に興味があって購入しました。で、驚いた。このヒトは、筋金入りの「リベラルなジャーナリスト」だと。ハルバースタム(あたしが大好きな作家だ!)の警句を常に胸に、番組作りに望んでいたという。古き良きアメリカのリベラルな空気を吸って育ったからだな。最終章からあとがきにかけては、国際情勢について懸念を示しておられるが、本当は日本の現状が一番気にかかっておいでだろう。(スキャンダラスに取り上げられるのが本意でなかったので抑えられたのではないか。)いやはや、岩波新書の底力を見せつけられる良書。読了日:02月09日 著者:国谷 裕子
「グローバル人材育成」の英語教育を問う (ひつじ英語教育ブックレット)「グローバル人材育成」の英語教育を問う (ひつじ英語教育ブックレット)感想いわゆる「4人組」の第3作。大学での講演録なので読みやすい。付録の鼎談のゲストは養老先生。で、「使える」英語の指標としてよく引き合いに出されるのがTOEIC。(本書でも話として出てくる。)ふた昔ほど前、あたしがまだ若造だったころ、ある団体の採用試験の試験官(もちろん英語の)を頼まれたことがあった。応募者は10人。うち9人はTOEIC900オーバー(残り1人も800後半)。でも、「使える」英語の使い手は1人しかいなかった。(若気の至りで偉そうなことを言いました。)そんなもんなんですよ、テストなんてのは。読了日:02月09日 著者:斎藤兆史,鳥飼玖美子,大津由紀雄,江利川春雄,野村昌司
モンティ・パイソンができるまで―ジョン・クリーズ自伝―モンティ・パイソンができるまで―ジョン・クリーズ自伝―感想まずはジョン・クリーズが死んだ親父と同い年ってのにびっくり。まぁ、60年代から活躍してるんだからそらそうか。で、モンティ・パイソン自体の話はほとんど出てこない。映画の舞台にもよくなるイギリスのプレップスクールや大学での生活、中流階級の暮らしなどが、時折パイソン風に淡々と描かれる。いやはや、こんなに分厚い本なのに、全部読んでしまうのがもったいないと久しぶりに思った。パイソンの話は出てこないのね、と思ってたら、最終章でO2ライブの話が。夜中にBDを2枚も見てしまったではないか…。モンティ・パイソン最高。読了日:02月02日 著者:ジョン・ クリーズ
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