1月分読書まとめ

2016年1月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:458ページ
ナイス数:18ナイス

文系学部解体 (角川新書)文系学部解体 (角川新書)感想
本当に気分が重くなる本。なので、感想ではなく、昔の話を。あたしが師と仰ぐ高校時代の担任は、「雪が見たいから」と金沢の旧制高校に進み、学徒動員、復員後、新制京都大学の1期生、というヒトだった。小松左京と同人誌を作り、高橋和巳は親友。専門は中国文学。中島敦の作品に出てくる漢詩の出典を探していて、吉川幸次郎に「あれは中島が書いたんだよ」と笑われたという。この先生が大学で学んだことは「社会に出てすぐに役立つこと」だったか?否。しかし、後に少なくとも1人の人間の人格形成にとてつもなく影響を与えた。教育とは…。
読了日:1月6日 著者:室井尚
ぼくがいま、死について思うこと (新潮文庫)ぼくがいま、死について思うこと (新潮文庫)感想
学生の頃、シーナマコトをよく読んだ。怪しい探検隊シリーズからシーナの言う実録物まで、順繰りに追体験していった。(リアルタイムでは知らなかったのだ。)あたし自身、文体に影響を受けたとも思うし、遊び方も真似たりした。(ただしあたしは下戸。)その後、なんとなく読まなくなっていて、ホントに久しぶりにシーナの本を買ったら、死について思うこと?!いつになくシリアスな文体であるが、淡々と語られるその内容には、シーナの悟りのようなものも感じられる。最終章は震えが来た。よく考えるとこのヒト、あたしのオカンと同い年なのよね。
読了日:1月5日 著者:椎名誠

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