やっぱりマリが好き、とは

不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か (新潮文庫)

不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か (新潮文庫)

 再読。同時通訳者としての実力は実際に知ることはなかったが、少なくとも書き手としての米原万里が優れていたことは疑う余地がない。
 本作は読売文学賞を受賞した、出世作だが、通訳者として、言語に携わるものとして、そして異文化の橋渡しをするものとして、いかに米原が傑出した人物であったかを存分に示している。
 昨年なくなってしまったのが残念でならない。