3月分読書まとめ

3月の読書メーター読んだ本の数:4読んだページ数:774ナイス数:28日本会議の研究 (扶桑社新書)日本会議の研究 (扶桑社新書)読了日:03月30日 著者:菅野 完
大阪的 (コーヒーと一冊)大阪的 (コーヒーと一冊)感想これは、なんというか、ホンマに「強力」な本で…。いきなり大阪は「厚化粧のおばちゃん」ですよ。膝を打ちすぎて抜けるかと思たわw。一括りに「大阪弁(関西弁)」なんてもんは存在せん、とか、経産省のお役人はまず本書を読んでからにすればよかったのかも。(まぁ、ああいうお粗末を笑い飛ばすのも大阪的なんやけど。)江さんの主張は「いつもの話」で安心して読めるけど、この津村さんてヒトがぶっ飛んでておもろすぎる。昼休み、喫茶店で読んだけど、まわりから不審者扱いされるほど笑いましたわ。読了日:03月21日 著者:江弘毅,津村記久子
いっとかなあかん店 大阪いっとかなあかん店 大阪感想街場の達人、江さんの新著。あたしはお酒を飲まないヒト(飲めない)なんだけど、江さんの本を読んでるときだけ、なんかもったいないなぁ、と思ってしまう。(ふだんは全く思わない。)で、江さんが愛してやまないからこそ「江さんにとって」いい店の数々。もちろん、江さんに「センパイ」として連れて行ってもらえれば言うことないんだろうけど、その中でも知ってるお店には、思わず惹きつけられてしまう。江さんの飲み食いエッセイは何回読んでも食欲増進効果が衰えませんなぁ。読了日:03月15日 著者:江弘毅
いい親よりも大切なこと ~子どものために“しなくていいこと"こんなにあった! ~いい親よりも大切なこと ~子どものために“しなくていいこと"こんなにあった! ~感想薄い本で、昼休み中に読破。こどももそれぞれだし、親もそれぞれなんだから、無理するのはやめようよ、って内容。中川李枝子の本もそうだったんだけど、こういう本ってどうしても「ママ」向けなのよね。あたしが個人的にそうなのかは分からんけど、ニンゲンなんて人それぞれなんだからってことにそれほどまでに悩む母親が多いってことかなぁ。(てなこというと、だから男親は分かってない、とツッコミが入る可能性高しw)子育てで煮詰まっているお母さんにはおすすめ。男親としては、ツマがどういう煮詰まり方をしているのかを知る、ということで。読了日:03月02日 著者:小竹 めぐみ,小笠原 舞
読書メーター

2月分読書まとめ

2月の読書メーター読んだ本の数:6読んだページ数:1692ナイス数:40父・金正日と私 金正男独占告白 (文春文庫)父・金正日と私 金正男独占告白 (文春文庫)感想殺されてしまいましたなぁ。いろいろと言われたヒトではありましたが、著者が書いてるように、中国がある意味での切り札として温存してたのは間違いないでしょう。末弟に王朝を簒奪された長子、ってのはいかにも儒教社会では分かりやすいし。で、一方で、これまた色々言われてるように、この方、かなりのおっちょこちょいなところがあったのは間違いなさそうで。非常に人間臭いと言えばそうなんだけど、独裁政権の最高指導者の息子って立場をフルに享受してたとも言えるわけで。こうなると、中国は意地でも彼の息子を温存するんでしょうなぁ。読了日:02月28日 著者:五味 洋治
慨世の遠吠え2慨世の遠吠え2感想内田センセと鈴木邦男の対談集第2弾。内容は非常に刺激的だけど、それは置いといて。30年前の日本だと、内田センセは明らかに「右」と分類されたヒト。あるいは「反動」とさえ言われたかもしれない。で、鈴木邦男。こちらは、30年前だと、自民党もドン引きするくらいの「ド右」。ところが、ご両人、最近のネットでは「サヨク」と揶揄されることしばしば。一水会は「右翼業界から所払い」された、とか。なんか、右とか左とか、そういう問題ではなく、一体どうなってんだよ、と思ってしまう。この段だと、赤尾敏まで「サヨク」と言われかねないね読了日:02月27日 著者:内田 樹,鈴木 邦男
落語に花咲く仏教 宗教と芸能は共振する (朝日選書)落語に花咲く仏教 宗教と芸能は共振する (朝日選書)感想著者が、この本は少し難しいですよ、と予告していたが、分かりやすい語り口は健在。内容が非常に多岐にわたっており、日本における宗教と伝統芸能の関連性がこれでもか、と畳み掛けられる。まるで論文を入門者向けに書き直したような感じだなぁ、と思っていたら、大学での連続講義をベースにしているとのこと。なるほど。あたしは、元落研なんだけど、知らないネタがたくさん出てきてふーんと思いました。弱法師に関しては、釈先生はあちこちで取り上げてて、本書でも出てくるんだけど、大阪の宗教性の基本となる話なんだなぁと再認識。読了日:02月23日 著者:釈徹宗
キャスターという仕事 (岩波新書)キャスターという仕事 (岩波新書)感想正直、クロ現降板の真相に興味があって購入しました。で、驚いた。このヒトは、筋金入りの「リベラルなジャーナリスト」だと。ハルバースタム(あたしが大好きな作家だ!)の警句を常に胸に、番組作りに望んでいたという。古き良きアメリカのリベラルな空気を吸って育ったからだな。最終章からあとがきにかけては、国際情勢について懸念を示しておられるが、本当は日本の現状が一番気にかかっておいでだろう。(スキャンダラスに取り上げられるのが本意でなかったので抑えられたのではないか。)いやはや、岩波新書の底力を見せつけられる良書。読了日:02月09日 著者:国谷 裕子
「グローバル人材育成」の英語教育を問う (ひつじ英語教育ブックレット)「グローバル人材育成」の英語教育を問う (ひつじ英語教育ブックレット)感想いわゆる「4人組」の第3作。大学での講演録なので読みやすい。付録の鼎談のゲストは養老先生。で、「使える」英語の指標としてよく引き合いに出されるのがTOEIC。(本書でも話として出てくる。)ふた昔ほど前、あたしがまだ若造だったころ、ある団体の採用試験の試験官(もちろん英語の)を頼まれたことがあった。応募者は10人。うち9人はTOEIC900オーバー(残り1人も800後半)。でも、「使える」英語の使い手は1人しかいなかった。(若気の至りで偉そうなことを言いました。)そんなもんなんですよ、テストなんてのは。読了日:02月09日 著者:斎藤兆史,鳥飼玖美子,大津由紀雄,江利川春雄,野村昌司
モンティ・パイソンができるまで―ジョン・クリーズ自伝―モンティ・パイソンができるまで―ジョン・クリーズ自伝―感想まずはジョン・クリーズが死んだ親父と同い年ってのにびっくり。まぁ、60年代から活躍してるんだからそらそうか。で、モンティ・パイソン自体の話はほとんど出てこない。映画の舞台にもよくなるイギリスのプレップスクールや大学での生活、中流階級の暮らしなどが、時折パイソン風に淡々と描かれる。いやはや、こんなに分厚い本なのに、全部読んでしまうのがもったいないと久しぶりに思った。パイソンの話は出てこないのね、と思ってたら、最終章でO2ライブの話が。夜中にBDを2枚も見てしまったではないか…。モンティ・パイソン最高。読了日:02月02日 著者:ジョン・ クリーズ
読書メーター

1月分読書まとめ

2017年1月の読書メーター 読んだ本の数:3冊 読んだページ数:892ページ ナイス数:18ナイス 日本の身体 (新潮文庫)日本の身体 (新潮文庫)感想 様々な日本の(ラグビーだけは違うか)「動き」を極めているヒトに、これまた体の動きということには一家言ある内田センセがインタビューするという対談集。内容的にはこれまた内田センセの「いつもの話」であるわけなのだが、インタビュイーが様々で非常に面白い。個人的には内田センセが師匠に話を聞く章とマタギの話が面白かった。こどものころに剣道をやっていたが、剣道の動きも独特。何十年もたって、今更ながら、なるほど、と思わされることもあった。 読了日:1月26日 著者:内田樹
潮新書 街場の共同体論潮新書 街場の共同体論感想 まえがきでも本文中でも何度も先生自身がおっしゃるとおり、「いつもの話」。曰く、日本社会は成熟度合いを深め、世界に類を見ない安全で豊かな国になったから、「こども」ばっかりでもシステムが回るようになった。それ自体はものすごい達成だが、システムが壊れだしている今、「大人」がいないとシステムは壊れるに任せるままになる。だから、今日本社会がまっさきにやるべきは「大人」の養成だが、教育システムが構造的に破壊されてきている、と。「いつもの話」ではあったけど、面白く読めた。うむ、正月ボケではなかったようだ。 読了日:1月19日 著者:内田樹
世界の英語を歩く (集英社新書)世界の英語を歩く (集英社新書)感想 鳥飼先生の本でWorld Englishes(世界諸英語)という概念を読んで、購入。正月休みボケのせいか、いまいち内容が頭に入ってこない。著者の言いたいことは分からんでもないのだが、なんか拡散してるような。言いたいこととか紹介したいことがたくさんありすぎてポイントがボケてるというか。で、奥付を見て、なんや10年以上も前の本かよ、と。いずれにしても三刷まで行ってる「語学書」なのに、英語の誤植が多いのはちょっと…。寿司の紹介で、raw fishs liceってパッと見たときには一瞬絶句した。 読了日:1月16日 著者:本名信行
読書メーター

2016年読書まとめ

2016年の読書メーター
読んだ本の数:95冊
読んだページ数:28956ページ
ナイス数:450ナイス

眼前の敵眼前の敵
読了日:12月27日 著者:いしいひさいち
ブラック・ジャックは遠かった 阪大医学生ふらふら青春記ブラック・ジャックは遠かった 阪大医学生ふらふら青春記
読了日:12月26日 著者:久坂部羊
粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯
読了日:12月25日 著者:城山三郎
人類が消えた世界 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)人類が消えた世界 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
読了日:12月25日 著者:アラン・ワイズマン
ロッキード疑獄―影の権力者の昭和史〈4巻〉 (だいわ文庫)ロッキード疑獄―影の権力者の昭和史〈4巻〉 (だいわ文庫)
読了日:12月16日 著者:本所次郎
巨額暗黒資金―影の権力者の昭和史〈3巻〉 (だいわ文庫)巨額暗黒資金―影の権力者の昭和史〈3巻〉 (だいわ文庫)
読了日:12月16日 著者:本所次郎
天下り支配―影の権力者の昭和史〈2巻〉 (だいわ文庫)天下り支配―影の権力者の昭和史〈2巻〉 (だいわ文庫)
読了日:12月14日 著者:本所次郎
高級官僚―影の権力者の昭和史〈1巻〉 (だいわ文庫)高級官僚―影の権力者の昭和史〈1巻〉 (だいわ文庫)
読了日:12月13日 著者:本所次郎
これだけは知っておきたい昭和史の基礎の基礎 (だいわ文庫)これだけは知っておきたい昭和史の基礎の基礎 (だいわ文庫)
読了日:12月11日 著者:保阪正康
野中広務 差別と権力 (講談社文庫)野中広務 差別と権力 (講談社文庫)
読了日:12月9日 著者:魚住昭
聖地巡礼リターンズ聖地巡礼リターンズ感想
初期仏教の1冊目(大阪の霊的資源の枯渇もサブテーマ)、中世仏教修験道神道の2冊め、そして3冊目は隠れキリシタンがテーマ。重い内容の中ですごく気になったのが、茨木の隠れキリシタンに絡んで、第二名神の工事現場でキリシタンの墓が発掘されたことに対する、内田センセの「祟られる」という言葉。もちろん、歴史が長い土地の場合、そこで死んだヒトも膨大な数になる訳だが、死者に対する敬意ってのが確かに欠けてるよなぁ、と思う。お墓を潰した高速道路を走るのは、あたしは個人的にはすごくイヤだわ。ふーむ。
読了日:12月5日 著者:内田樹,釈徹宗
槍ヶ岳開山 (文春文庫)槍ヶ岳開山 (文春文庫)感想
槍ヶ岳を開山した播隆上人の伝記小説。例によっての新田次郎節。あたし自身は本格的な登山をするわけではないが、新田の山の小説は非常に読みやすく、また読み応えがある。個人的には、念仏者でありながら開山に執念を燃やしたという、修験道系の道を進んだ播隆上人に非常に興味を覚えた。時代的に江戸後期というのがピンとこなかったが、シーボルト高野長英、大塩の乱などがでてきて、あぁ、なるほど、あのあたりね、という感じ。良書。
読了日:11月29日 著者:新田次郎
代替医療解剖 (新潮文庫)代替医療解剖 (新潮文庫)感想
代替医療について、プラセボ効果があるものはあるが、それに頼って通常医療を拒否し、病状が悪化すれば、それは有害以外の何物でもない、との指摘があるが、そうなると思い出すのが米原万里の闘病である。シンは、積極的に代替医療をすすめる医師、消極的に代替医療をすすめる医師と並んで、患者に不信感を与える医師も、代替医療がはびこる要因であるとしている。米原が一時期、通常医療を拒否したのは、かかった医師を全く信頼できなかったことが原因である、と自ら述べている。日本では一般的でないものも含まれるが、色々考えさせられる。
読了日:11月25日 著者:サイモンシン,エツァートエルンスト
いまだ下山せず! (宝島SUGOI文庫)いまだ下山せず! (宝島SUGOI文庫)
読了日:11月15日 著者:泉康子
暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)
読了日:11月13日 著者:サイモンシン
暗号解読〈上〉 (新潮文庫)暗号解読〈上〉 (新潮文庫)
読了日:11月11日 著者:サイモンシン
私は二歳 (岩波新書)私は二歳 (岩波新書)感想
全てのお母さんの味方、松田先生の2才児を描いた本。この本、なんと55年前の著である。アメリカの大統領はケネディソ連がまだあってその指導者はフルシチョフ、と、歴史の教科書で習う時代の話。さすがに古さを感じさせる部分は多々あるが、こども賛歌、お母さん賛歌は健在。自分が子供の頃のことを少し思い出したりした。私は赤ちゃんを読んだときは余裕がなかったけど、チビが2歳になって、本書を読むと、かなりしみじみほっこり読めた。いいものは時代を超えていい、という見本。良書。
読了日:11月10日 著者:松田道雄
随縁つらつら対談随縁つらつら対談感想
釈先生が、だんじりエディターや哲学する武道家や仏教する精神科医などなど濃い面々との対談、鼎談などを見事にこなしておられるのを見て(読んで)きて、この方って「猛獣使い」やなぁ、と思っていた。で、本書を読んで、違う、この方は傾聴する方なんや、と実感した。ご自身、僧侶としてはかなりトンガッたところをお持ちなのに、お家を訪ねてきて、なんとなく世間話をしているうちに、相手の心の奥底にあるものをあっという間に引き出してしまう。なんや、月忌参りのお坊さんやがな。(お坊さんですw)個人的にはみうらじゅんとの対談がよかった
読了日:11月8日 著者:池上彰,大村英昭,井上雄彦,玉岡かおる,みうらじゅん,香山リカ,西山厚,駒澤勝,杉本節子,伊東乾,篠原ともえ,二木てるみ,天岸浄圓
お世話され上手 (22世紀を生きる)お世話され上手 (22世紀を生きる)感想
相変わらずいい本を出すミシマ社の1冊。釈先生が、非常に苦手だという自分語りも含めて、いま現代に生きるとは、介護のあり方とは、を問うていく。で、その自分語りを拝読してて思ったのが、釈先生ご自身が、自らは宗教者とは程遠い人柄だと仰ってること。お前は考えすぎるからええ坊さんにはなられへん(大意)というようなことをお祖父様に言われたとのことだが、だからこそ、釈先生が宗教者に求める「トリックスター」であることを実践できておられるのではないか、と僭越ながら考えた次第。構成にあの青山さんもかんでいるとのことで、なるほど
読了日:11月7日 著者:釈徹宗
フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
読了日:11月2日 著者:サイモンシン
仏教ではこう考える (学研M文庫)仏教ではこう考える (学研M文庫)
読了日:10月30日 著者:釈徹宗
異端の数ゼロ――数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)異端の数ゼロ――数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
読了日:10月29日 著者:チャールズ・サイフェ
国際共通語としての英語 (講談社現代新書)国際共通語としての英語 (講談社現代新書)感想
鳥飼先生の5年ほど前の著。著者が断っているとおり、本書には「役に立つ表現」などは一切出てこず、英語教育とは何か、という内容。あたしも英語をメシの種としてたので、こうした論議には非常に興味があるのだが、前にも書いたとおり、今から40年も前の平泉・渡部論争から、日本における英語教育論は全く進歩しておらず、状況としてはより悪くなっているのでは、とも思われる。じゃぁ、お前はなんで英語に興味を持ったのか?と聞かれると、よく分からない。文字に興味があったのだろうか。入門書ではなく、英語教育に興味を持つ人向け。
読了日:10月20日 著者:鳥飼玖美子
増補版 時刻表昭和史 (角川文庫)増補版 時刻表昭和史 (角川文庫)感想
宮脇俊三が自らもっとも思い入れのある作品と呼ぶ佳作。当初版は一旦絶版になっており、宮脇も非常に残念に思っているのだが、これだけの作品がどうして絶版になるのか、と不思議に思っていた。ふと気づいたのが、本書はまさに「歴史書」であり、歴史の苦手なヒトにはどうにもとっつきにくいということ。各章の主人公は「列車」なのだが、その描かれ方は史記などに見られる紀伝体そのものなのである。あたしは当初版も持っているが、昭和20年8月15日の章は何度読んでも心が震える。
読了日:10月20日 著者:宮脇俊三
私の途中下車人生 (角川文庫)私の途中下車人生 (角川文庫)
読了日:10月17日 著者:宮脇俊三
父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)
読了日:10月16日 著者:宮脇灯子
マルクスの心を聴く旅マルクスの心を聴く旅感想
うーん、「若マル」を読んでるヒトは読んでみるといいかもしれないけど、ご自身で言われてるように、お風邪のせいか、内田センセの切れ味が今ひとつ。石川先生のマジメなマジメな解説は若マルと同じ。紀行でもないし、対談集というにはボリュームも少ないし。ただ、グリム兄弟が言語学者ってのは知ってたけど、ドイツの統一期(19世紀の)に政治活動で活躍したってのは知らんかった。あくまで若マルを補足する本として読むべきものかも。
読了日:10月12日 著者:内田樹,石川康宏,池田香代子
ホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるかホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるか感想
何回読んでも面白い。ノーベル賞受賞者じゃないけど、本書は立派な科学的態度で成り立ってるけど、全くなんの役にも立たない。(役に立ったら一番驚くのは著者だろうw)でも、こういう思考は非常に大事だし、面白い。人間はなぜ科学を求めるのか?面白いから。ということが、身をもって体験できる本。
読了日:10月7日 著者:ランドール・マンロー
となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代感想
留学生として研究者として、主にトルコ、シリアで過ごした経験(トルコに家もあるそうな)から、「隣人としてのムスリム」を熱く語る1冊。こういう視点の入門書はありそうでないのかもしれない。(著者が専門家でもあるし。)同じ一神教ということで、ムスリムに抜きがたい固定観念を持ってしまっているキリスト教とに比べて、宗教的にゆる~い日本人のほうがかえってうまくムスリムと付き合えるのでは、とも思わせるが、距離のなせるわざなのかもしれない。いずれにしても、ムスリムも多様である、という当たり前の視点が重要。ミシマ社のヒット。
読了日:10月5日 著者:内藤正典
「意地悪」化する日本「意地悪」化する日本
読了日:9月28日 著者:内田樹,福島みずほ
イナンナの冥界下り (コーヒーと一冊)イナンナの冥界下り (コーヒーと一冊)
読了日:9月23日 著者:安田登
マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)感想
これまで出版されることのなかった、米原万里シベリア取材同行記。言われてみて初めて、シーナのロシアにおけるニタリノフの便座についてがこの取材だったのだ、と気がつく。こども向けに書かれた取材同行記と、あとから振り返った後記が2本。こども向けに書いていても、米原の批判精神は健在で、大人がハッとする記述も多い。ヤマコーの写真が美しく、そのキャプションとあとがきというか解説を椎名誠が淡々と記している。米原の作品、本当に読めるものがなくなってきた。
読了日:9月21日 著者:米原万里
ポエムに万歳! (新潮文庫)ポエムに万歳! (新潮文庫)感想
中身に全然関係ないけど、この本をエレベーターに乗ってるときに読んでたら、全然知らないおっちゃんから、「ほぉ、ポエムか。風流やなぁ」と感心された。いや、そんな中身やないんです、とはめんどくさいから説明せんかった。オダジマ節が展開されてるのはいつもどおりだが、この本が新潮文庫に入ったというのは少しばかり驚き。考えさせられることの多い良書。
読了日:9月20日 著者:小田嶋隆
無理難題が多すぎる (文春文庫)無理難題が多すぎる (文春文庫)感想
いっとき、ツチヤセンセイの本を愛読したものだが、ほんの気の迷いだったのかもしれない。気づかぬ間にツチヤ師は定年となり、なんと神戸にお住いだという。これから、地下鉄に乗っていて、座っている時に目の前に貧相で咳き込む上品な紳士があらわれたらスマホに見入っているフリをすることにしよう。あるいは、席を譲ってもよい。座り疲れていたら。そもそも師は大阪の地下鉄に乗るなどという冒険を好まれるだろうか?と、なんとなくツチヤ文体になってしまう。140Bとかミシマ社とか、狙い目の書き手が近所にいてはりますが…。
読了日:9月14日 著者:土屋賢二
軍艦武藏〈下〉 (新潮文庫)軍艦武藏〈下〉 (新潮文庫)感想
大和型戦艦2番艦武藏乗員の生き残りに対するインタビューを元に製作されたドキュメンタリー映画の作者が、さらに取材を深めてまとめた労作。先行する吉村や阿川の作品に対して、下士官兵に対するインタビューが大半であることが目立つ。そのことにより、艦上生活や戦闘についての描写は生々しいものとなっているが、これは、当時すでに、将官、佐官の存命者がほとんど残っていなかった、ということでもある。何度も言うように、戦争を肌で知る世代がどんどん彼岸へ渡っている。彼らが、今の日本の進路をどう思っているのか、我々世代は忖度すべき。
読了日:9月9日 著者:手塚正己
軍艦武藏〈上〉 (新潮文庫)軍艦武藏〈上〉 (新潮文庫)
読了日:9月5日 著者:手塚正己
決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)感想
映画化作品を昔に見た。(内容は全く覚えていない。題名を覚えていた。)1941年12月8日に至る数日を丁寧に追いかけたのが吉村昭大本営が震えた日ならば、1945年8月14日からの1日を綿密に追いかけたのが本書。50年も前の本だが、当時はまだ存命中の関係者が多数おり、その迫力は圧巻。宮城事件については聞いたことがあるレベルだったが、本書に詳しい。情緒的な文章も見られるものの、戦争に負けるとはどういうことかがよく分かる。軍隊とは巨大な官僚組織だと思っていたが、法手続き論を主張した軍人がいたというのは意外。
読了日:8月26日 著者:半藤一利
70歳! 人と社会の老いの作法 (文春新書)70歳! 人と社会の老いの作法 (文春新書)感想
あたしは、五木寛之を知らない。もちろん名前は知っているが、著書を読んだことがない。敗戦時、11歳の少国民で、朝鮮半島からの引揚者。そして、敗戦から70年ということで、民主主義日本は70歳の老年に差し掛かっていると指摘する。途中、引き上げてこれた者はみな悪人だったから生き残った、とか、老人は使用済み人材であるとか、強烈な言葉がポンポン出てくる。(しかも僧侶を前に!)あとがきを読んで、釈和尚は五木の狂気をいかに引き出すかを狙ったという。その狙いは成功している。肌で戦争を体験している世代の言葉は重く、深い。
読了日:8月25日 著者:五木寛之
対談集「気骨」について (新潮文庫)対談集「気骨」について (新潮文庫)感想
城山三郎の対談集。城山が気心知れた人たちと語り合う。詩人の加島祥造との対談が一番長いのは、そもそも詩人を志した城山ならではか。圧巻はやはり澤地久枝吉村昭との戦争にまつわる対談。特に澤地は城山の担当編集者であったこともあり、熱い会話が繰り広げられる。吉村昭と城山が同い年というのは言われるまで気が付かなかったが、気のおけない、しかしながら、重く深い対談になっている。「流儀」という言葉に秘められた思いなど、城山が好きな読者は読んでおくと良いかも。
読了日:8月23日 著者:城山三郎
ヒトのオスは飼わないの? (文春文庫)ヒトのオスは飼わないの? (文春文庫)
読了日:8月17日 著者:米原万里
指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく (新潮文庫)指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく (新潮文庫)感想
本書こそが、城山三郎が書きたいと思い続けた内容だった、とあとがきにある。城山は怒っている。心底怒っている。国、軍という非人間的な制度に。特定秘密法案や自衛隊の海外派遣に対する強烈な反対論で「リベラル」と思われている城山だが、徴兵免除を蹴ってまで海軍に志願した経歴を持つ。それは愛国の情からであり、だからこそ、城山の怒りはすさまじい。誰もが人を殺し、殺され、遺族になる可能性があるのが戦争であり、簡単に「愛国」などと言うな、その重みをじっくりと咀嚼してみろ、というのが城山の主張なのだろうと思う。
読了日:8月15日 著者:城山三郎
ユーゴスラヴィア現代史 (岩波新書)ユーゴスラヴィア現代史 (岩波新書)感想
チトーとその死後のユーゴスラヴィアの混乱を概観的に知りたくて購入。米原万里がしつこく書いてる、セルビア悪玉論には政治・宗教・文化的な悪意を感じる、という視点ももちろん活かされている。(研究者としては当然か。)社会主義国の中では先進的で、多様な国家が築かれていたとされるユーゴスラヴィアが、ソ連崩壊後は、真っ先に分断されてしまうというのがあまりにも皮肉。冷戦終結後の民族紛争の先行事例になってしまったのが悲しい。少し古いが良書。ただ、手元にバルカン半島の地図を用意しながら読むことをおすすめする。
読了日:8月12日 著者:柴宜弘
関西人の正体 (朝日文庫)関西人の正体 (朝日文庫)感想
しばらく前(20年ほど前)の単行本の新装文庫化。文庫本のあとがきで、著者が「京都と訣別」した経緯(笑)も書かれているが、本文中では「まだ京都に未練があった」ころらしく、京都や関西(!)全体に関しての論考のほうが毒がある。と言うか、大阪に関しては「京都からの視点」が感じられ、若干切れ味が悪く、それがかえってイヤミだったりする。著者が言うように、「そうや、関西は衰退してるよ。東京は繁栄してる。だから言うて、東京のおこぼれにあずかろうなんてさもしい態度はみっともない。どうせなら滅びの美学を」という視点は重要。
読了日:8月8日 著者:井上章一
超・反知性主義入門超・反知性主義入門
読了日:8月4日 著者:小田嶋隆
あたらしい憲法草案のはなしあたらしい憲法草案のはなし感想
ブックレット的な1冊だが、中身は濃い。党派性を極限まで排除したうえで、非常にいやらしい(ホメ言葉)皮肉を込めた内容。巻末に抄録されている「あたらしい憲法のはなし」は、文部省が作ったとは思えないほど、素晴らしい内容である。(まぁ、占領下やったわけで、GHQの検閲が入ってるんだろうけど。)青空文庫で読めるらしいので、敗戦から憲法制定にかけての流れを全くもって無視しがちな今の世代こそ、読んどくべきなんだろう。あたしは感動したよ。
読了日:8月2日 著者:自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合
悪霊にさいなまれる世界〈下〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)悪霊にさいなまれる世界〈下〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
科学的思考(懐疑的思考)と民主主義は非常に相性がよい、ある仮説を提示して、それをみんなで懐疑的に叩いていき、その過程を生き残り、実験でも確からしいとなったことは、真実に近い。こうした思考訓練を経なければ、良き市民として民主主義を支えることはできない。このような主張に貫かれている。科学者が、自らをわきまえ、政治的発言をしていくことは、市民としての責務である、そしてそのような「正しく疑う」ことのできる次世代を育成していくことが民主主義の維持には不可欠である。セーガンがトランプとかを見たらどんな気持ちやろか?
読了日:8月2日 著者:カールセーガン
悪霊にさいなまれる世界〈上〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)悪霊にさいなまれる世界〈上〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
今、この時期に改めて読み返して、その含意をかみしめている。健全なる懐疑主義の武器は、裏付けをとる、議論のまな板にのせる、権威主義に陥らない、仮説は複数立てる、身びいきをしない、定量化する、弱点を叩き出す、オッカムのかみそり、そして反証可能性
読了日:7月29日 著者:カールセーガン
困難な結婚困難な結婚感想
さて、この本、本屋さんでは一体どのコーナーに置かれるんだろう。(あたしゃアマゾンで購入した。)結婚、子育てのコーナーに置かれていて、内田センセを知らない読者が手に取った時に、混乱すること多いだろうなぁ、と思ったり。内田センセの忠実な読者にとっては、「持続可能な社会を維持するためには成熟した市民を育成し続けなければならない」というおなじみの論件が展開されているのだけれど。世のオットがこの本を持っていた時のツマの反応というまえがきには笑った。内田センセファンなら安心して読める1冊ですな。少々読者を選ぶかも。
読了日:7月26日 著者:内田樹
濃い味、うす味、街のあじ。濃い味、うす味、街のあじ。感想
京阪神の街場を知り尽くした江さんの新刊。毎日新聞に連載されているものを単行本化。あたしは酒を飲まないヒトで、なおかつそのことを惜しいともなんとも思わないヒトなのだけれど、江さんの本を読む時だけは、あぁ、あたしも酒が飲めたらなぁ…、と思うことしきり。でも、飲む話だけではなく、食べる話も非常に美味しいヒトなので、食べ物屋さんの話だけでも十分すぎる。(江さんの本を読んで、思わず珉珉千日前本店に駆け込んだことがあるw)ヘミングウェイでのお父上とのエピソードは笑えるけど、お店がすごいなぁ、とも思う。達人ならでは。
読了日:7月25日 著者:江弘毅
オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)感想
何度読んでもドキドキしながら、長さを感じずに読ませる本。スターリン独裁時代のソ連スターリン批判からプラハの春にかけてのプラハ、そして現代のロシア(と言っても20年以上前だが)が交錯しながら、甘い思い出と過酷な歴史が紡ぎだされる。米原万里のフィクションではダントツの最高傑作。何度も書いてることだが、嘘つきアーニャをまず予習として読んでから読まれることをおすすめする。これだけのスケールの物語が空々しくないのは、米原の筆力とその経験の賜物。書き出しと結末は決まっていたとのことだが、それも納得。傑作。
読了日:7月24日 著者:米原万里
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)感想
共産圏(あるいはソ連)の崩壊とは、冷戦終了後の偏狭なナショナリズムの勃興と民族紛争とは、友情とは、誠実さとは、など、様々な観点で考えても、どのような論文やルポルタージュよりも力強く訴えかけてくる本。井上ユリの本で、「ヤスミンカ」も「リッツァ」も健在であることを知ったが、「白い都のヤスミンカ」は何度読んでもやるせなく、また美しい。爽快感とやりきれなさが見事に同居した、米原の最高傑作の1つ。気持ちの悪いナショナリスティックな言論がもてはやされる今日こそ読まれるべき1冊。
読了日:7月22日 著者:米原万里
姉・米原万里 思い出は食欲と共に姉・米原万里 思い出は食欲と共に感想
これは家族にしか書けない。そもそも、米原万里を「万里」と呼べるヒトが他にいるだろうか?(米原が師と仰いだ徳永晴美氏も「万里ちゃん」とか「万里さん」と呼んでたように思う。)米原著作の裏側や意外な(いや、意外ではないかもしれない)繊細さなどが、妹の目線から描かれる秀逸なエッセイ集。米原万里のファンは必読かも。それにしてもこのヒト、米原万里の妹にして井上ひさしの未亡人ってすごいよなぁ。最後の最後に意外な形で「ヤスミンカ」が出てきて、震えた。やっぱ、嘘つきアーニャを読み返そうかなぁ。
読了日:7月21日 著者:井上ユリ
街場の五輪論 (朝日文庫)街場の五輪論 (朝日文庫)感想
東京でのオリンピック、盛り上がってんの?そういや、大阪もオリンピックを招致しようとしてたなぁ。んでもって、まったく盛り上がらず、政府の支援も(お・も・て・な・しも)なく、あっという間に落選したよなぁ。1つの目標に向け走りだした時に、「空気」がそれに異論を唱えることを抑圧する、という指摘は重要。阿川の作品にある、開戦時の海軍大臣が、ことここに至って海軍として開戦に反対はできない、と述べた、というエピソードを思い出す。それから、どんどんいなくなっている戦中派は肌感覚で戦争に反対している、という指摘も。
読了日:7月20日 著者:内田樹,小田嶋隆,平川克美
偉くない「私」が一番自由 (文春文庫)偉くない「私」が一番自由 (文春文庫)感想
没後10年ということで、出版社をまたいだ米原万里フェアをやってるらしい。佐藤優の解説や、「メインディッシュ」の東京外大卒論を酷評してるけど、佐藤の文章に関しては、一応読ませる。卒論については読むのに苦労はしたものの、へぇ、こんな卒論もありなんだ、と感心した次第。著者略歴を見てて、米原が内田センセや平川さんと同い年であることに気がついた。ふーむ、なるほど。オリガ・モリソブナの反語法の解説を読んで、嘘つきアーニャを読み返したくなった。(白い都のヤスミンカ、ね。)米原が、今の日本を見たらどれだけ怒るだろうか。
読了日:7月20日 著者:米原万里
軍艦長門の生涯 (下巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (下巻) (新潮文庫)感想
阿川は「保守派」文化人として知られたヒトだが、「リベラル」だった海軍に郷愁を抱いている。今の日本では「保守」と「リベラル」という対立軸ももう成立しなくなっているのかもしれない。(「保守」と「革新」という対立軸は聞かなくなって久しいし。)さて、その阿川が今の日本を見てどう思うのか。世論の「保守化」をいうヒトもあるが、本当にそうか?今の状況を「保守」という言葉ではくくれないと思う。今年は真珠湾から75年の節目。このあと、この国は一体どうなっていくのか、非常に不安。8月15日には城山を読もうと思う。
読了日:7月13日 著者:阿川弘之
軍艦長門の生涯 (中巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (中巻) (新潮文庫)
読了日:7月11日 著者:阿川弘之
軍艦長門の生涯 (上巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (上巻) (新潮文庫)感想
一体何度目の再読になるやら。阿川もそうなんだけど、ホンマに従軍経験のあるヒトがどんどん鬼籍に入っておられる。あたしの身内にはもう1人もいない。で、従軍経験のある方が、戦争とは、ということを十分に語り尽くすことのないまま、この国は戦後70年以上経ってしまった。こうなると、阿川や城山三郎、あるいは高木惣吉などの著作から、戦争とは?という問いに対する答えを探していかざるをえない。(もちろん大岡昇平でもよい。)果たして、どれだけの「エライ人たち」がそういった、「ナマの兵士の声」に耳を傾けてるんだろう。
読了日:7月8日 著者:阿川弘之
劒岳 〈点の記〉 (文春文庫)劒岳 〈点の記〉 (文春文庫)
読了日:7月6日 著者:新田次郎
八甲田山死の彷徨 (新潮文庫)八甲田山死の彷徨 (新潮文庫)
読了日:7月4日 著者:新田次郎
陸奥爆沈 (新潮文庫)陸奥爆沈 (新潮文庫)
読了日:6月30日 著者:吉村昭
大本営が震えた日 (新潮文庫)大本営が震えた日 (新潮文庫)
読了日:6月28日 著者:吉村昭
戦艦武蔵 (新潮文庫)戦艦武蔵 (新潮文庫)
読了日:6月25日 著者:吉村昭
難局の思想 (角川oneテーマ21)難局の思想 (角川oneテーマ21)感想
全学連世代の西部先生と全共闘世代の内田先生の対談を見てみたいような気がした。話合うかな、それともムチャクチャになるかな?それも含めて興味ある。まぁ、実現はムリかな
読了日:6月23日 著者:佐高信,西部邁
中核VS革マル(下) (講談社文庫)中核VS革マル(下) (講談社文庫)感想
40年も前、とも言えるし、ほんの40年前とも言える。立花隆が本書を書いた時点では現在進行形の話やったわけで。そういや最近はストってのも絶えて聞かなくなった。前にも書いたけど、JR東日本革マルに支配されてる、とか、本書のような事実を踏まえないで言わないでほしいなぁ。大勲位自身が国労(=社会党の強力な支持基盤)つぶしのために国鉄分割民営化したって言ってるし、「鬼の動労」が一転分割民営化に賛成した時には、みんなが目をむいたわけやし。いずれにしても冷静な筆致が強烈な皮肉になっている。
読了日:6月21日 著者:立花隆
中核VS革マル(上) (講談社文庫)中核VS革マル(上) (講談社文庫)
読了日:6月20日 著者:立花隆
特捜検察の闇 (文春文庫)特捜検察の闇 (文春文庫)
読了日:6月17日 著者:魚住昭
全学連と全共闘 (平凡社新書)全学連と全共闘 (平凡社新書)感想
これですわ!釈先生の不干斎ハビアンで感じたのは。森田実。このヒトよく知らんけど、まさにこの方に近い。西部邁になると、世代が少し若くなって、ノンポリ→ブント→保守しかないけど、森田は軍国→共産主義→保守という二重の「転向」になるんやないか、と。
読了日:6月15日 著者:伴野準一
ぼくたち日本の味方です (文春文庫)ぼくたち日本の味方です (文春文庫)
読了日:6月13日 著者:内田樹,高橋源一郎
不干斎ハビアン―神も仏も棄てた宗教者 (新潮選書)不干斎ハビアン―神も仏も棄てた宗教者 (新潮選書)感想
釈先生の出世作。思い入れたっぷりに不干斎ハビアンの宗教論が語られる。戦国末期のヒトながら、「近代的自我」を持って宗教と対峙したという指摘には心から納得。一方で、本書中でも引用されている中で指摘されているようだが、どうしても「共産主義者の転向者」が頭に浮かぶ。構造としては、軍国主義にどっぷり浸かり、敗戦をもって共産主義者となり、共産主義にも絶望したという世代は多いと思うねんけどなぁ。合理主義的なのかどうかはよく分からないけど、いずれにしても「近代的個」として生きたヒトであるとも思う。大作ながら一気に読了。
読了日:6月9日 著者:釈徹宗
早わかり世界の六大宗教 (朝日文庫)早わかり世界の六大宗教 (朝日文庫)
読了日:6月7日 著者:釈徹宗
日本霊性論 (NHK出版新書 442)日本霊性論 (NHK出版新書 442)
読了日:6月1日 著者:内田樹,釈徹宗
声に出して読みづらいロシア人 (コーヒーと一冊)声に出して読みづらいロシア人 (コーヒーと一冊)
読了日:5月27日 著者:松樟太郎
呪の思想 (平凡社ライブラリー)呪の思想 (平凡社ライブラリー)感想
異端の知の巨人2人による対談。本書を読んで真っ先に感じたのが、「懐かしい」という非常に個人的な感想。恥ずかしながら、白川も梅原も1冊も読んだことがない。ではなぜか?本書に何度か登場する高橋和巳だが、あたしの高校時代の恩師の親友だったらしい。そしてこの2人の言葉の肌触りと言うか、行間に漂う匂いが、あたしに恩師を思い出させた。興味のない人からすれば、じいちゃん2人が好き放題言ってる、という本かもしれないが、このヒトにはかなわないと思わせる、思わず「先生!」と声をかけさせる、知性の凄みがあふれる1冊だった。
読了日:5月26日 著者:白川静,梅原猛
日本会議の研究 (扶桑社新書)日本会議の研究 (扶桑社新書)感想
ツイッター界隈では「のいほい」さんとして有名な菅野完の著。品切れになったり、発刊に抗議が来たりと話題の1冊。安倍政権を「保守」として規定することにはなんとなく無理筋を感じていたんだけれど、著者は事実を丹念に追いかけ、むしろ「反動」であると説く。いやはや、60年安保にまで遡る、しかもある教団の内部文書まで読み込んだという熱意には感心。陰謀論を採りたくない、と著者も述べているが、これだけ事実を提示すれば、ねぇ。個人的には「あの幼稚園」がいきなり登場して少々びっくり。労作。
読了日:5月25日 著者:菅野完
現代人の祈り (サンガ新書)現代人の祈り (サンガ新書)
読了日:5月23日 著者:内田樹,釈徹宗,名越康文
ホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるかホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるか
読了日:5月19日 著者:ランドール・マンロー
僕たちの居場所論 (角川新書)僕たちの居場所論 (角川新書)感想
まえがきで平川さんが、自分は抱腹絶倒やったけど、こんな本読んで面白いヒトがいるのか、なんてひどいこと書いてたけど、お3方ともファンのあたしはかなり楽しめた。平川さんが仰るように、本書のはじめの方はお3方の著書を読んでないと意味が分からないとは思うけど、後半は随分と読ませる。話があちこちに飛ぶのも、この方々の鼎談ではよくあることなんだけど、慣れてないと、なんじゃこりゃ?かも。反グローバリズムの視点や、師匠・弟子論は伝統芸の域に達してるかも。名越先生が結構はっちゃけてるのが意外。
読了日:5月13日 著者:
本物の英語力 (講談社現代新書)本物の英語力 (講談社現代新書)感想
ホントに小学校から英語を教えないといけないの?と警鐘を鳴らし続けている鳥飼先生の近著。読解や文法が軽視され続けてきたけど、「求められる」英語運用能力って本当は?と説得力のある論理展開。英語の学習法についても触れているのだけれど、自分の興味のある分野の本を多読してみよう、というのは、実は米原万里の実質的デビュー作である、ロンブ・カトーの「私の外国語学習法」で書かれていたのとほぼ同じ(もちろん、現代はメディアは数限りなく増えている。)英語に躓いている学習者を読者と想定したとのことだが、英語教師にも読んでほしい
読了日:5月12日 著者:鳥飼玖美子
子どもはみんな問題児。子どもはみんな問題児。感想
名作ぐりとぐら(ズリとズラ、ではない)の作者による、全編、お母さん賛歌、ちびっ子賛歌の1冊。トトロの「さんぽ」の作詞者でもあると初めて知った。筆者が「保母」をしていたのは40年以上前なので、お父さんの役割がほとんど出てこないなど、一部古さを感じさせる部分もあるものの、世のお母さんを励ますために書いたという言葉どおり、本書に勇気づけられる母は数多いことだろう。子どもはありのままが一番、実は子どもはよく分かっている、など、ほのぼの、うなずかされる文章多数。我が家の連れ合いは、少しばかり涙ぐんでおりました。
読了日:4月27日 著者:中川李枝子
すごいぞ! 私鉄王国・関西すごいぞ! 私鉄王国・関西感想
いや〜、鉄分たっぷりの1冊。故宮脇俊三が本書を読んだなら、こんな書き方がありなのか、と唸ったかもしれない。宮脇も、東京人から見て関西の私鉄王国ぶりはうらやましいと何度も書いているが、関西に住んでいる鉄道ファンにとっては、当たり前すぎることが、実はトンデモナイことだと思い知らされる。各私鉄のキャラの立ちぶりを見事にまとめていると思うし、途中何度もアハハと声を上げてしまった。本書を読むと、たとえ第三軌条方式でなかったとしても、各私鉄は市営地下鉄に乗り入れて市内中心部に出ようとしなかったんじゃないか、とも思う。
読了日:4月26日 著者:黒田一樹
ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領 (角川文庫)ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領 (角川文庫)感想
「世界でいちばん貧しい」が強調されがちなんだけど、原題は「異端児」。単行本の時のタイトルは「悪役」。このヒトの、武装反政府ゲリラ幹部としての経歴を無視して、「キレイ事」で話が進むのはどうかなぁ、と思う。一部書評で、翻訳がひどい、という感想があったけど、スペイン語が分からないのでなんとも言えなくもあるものの、そこまでひどいかなぁ、と。いずれにしても、どちらかと言うと小さな国の理性的なナショナリストってのは興味深いなぁ、と。日本にも来るらしいけど、日本を見てどんな毒舌を吐くのか、楽しみでもある。
読了日:4月7日 著者:アンドレス・ダンサ,エルネスト・トゥルボヴィッツ
星新一 一〇〇一話をつくった人星新一 一〇〇一話をつくった人感想
ベストセラーというだけでなんとなく手を出さない天邪鬼なあたしは、絶対音感がランキング上位にあるときには買わなかった。しばらくして立ち読みし、これは!と思ってすぐに買って貪るように読んだ。最相葉月は徹底したインタビューで輪郭をつくり上げる、いわばハルバースタムのような作風。その著者が、昔から好きな星新一を書いたと聞けば読まずにはいられない。手塚もそうだが、若くして「神様」になってしまった書き手という業を抱えたヒト。この気持ちは分からないでもないが、あたしにはそこに踏み出す根性が欠けているような気がする。
読了日:3月31日 著者:最相葉月
おもろ放談―SFバカばなし (1981年) (角川文庫)おもろ放談―SFバカばなし (1981年) (角川文庫)感想
釈先生の仏教ではこう考えるを探してて見つからなくて、この本を手にとって再読。(どういう本棚やw)いやしかし、地アタマのいい人が全力でバカ話をするとこうなるというか、エロ・グロ・ナンセンス満載のトンデモナイ本(ホメ言葉)。どう考えたって今の御時世にこの本の再版はムリやろうなぁ。もちろん、この方々、ただのレイシストとかセクシストではなく、教養ある御仁たちなので、分かってて、というのがなんとも…。存命なのは筒井御大だけなのか、と思うとそれもまた。
読了日:3月24日 著者:小松左京
辛口サイショーの人生案内 (コーヒーと一冊)辛口サイショーの人生案内 (コーヒーと一冊)
読了日:3月17日 著者:最相葉月
街場の文体論 (文春文庫)街場の文体論 (文春文庫)感想
内田センセの最終講義録。なるほど、こんな感じの講義ね。さておき、この講義、Creative Writingである。で、通訳とはクリエイティブなのか、という議論がよくあって、内田センセの「読み手を想定した言葉」というものには力がある、というところで腑に落ちた。通訳者自体がなにか新しいことを話す訳ではないけれど、話者の意図をいかに伝えるか、伝えたい、という気持ちは通訳者には必須。その意味では、通訳者のシゴトもクリエイティブなんだなぁ、と、聞き手に応じて話法を変えて、クライアントに褒められたことを思い出した。
読了日:3月16日 著者:内田樹
グローバリズムが世界を滅ぼす (文春新書)グローバリズムが世界を滅ぼす (文春新書)感想
保守と新自由主義(ネオ・リベラリズム)の座りの悪さ、ということをずっと感じていたが、本書を読んでなんとなく腑に落ちた。よく考えると、イギリスの二大政党は、そもそもは「自由」党と「保守」党やったわけで、そもそも(行き過ぎた)自由主義というのは保守とは相容れない。アメリカの共和党と民主党もほぼその流れに重なるのだけれど、ロシア革命以後民主主義vs共産主義という流れになった上に、冷戦終了後に(新)自由主義と保守が組み合わさってしまった、ということかな。トッドと内田センセが対談するとどうなるんだろう、とも思った。
読了日:3月10日 著者:エマニュエルトッド,柴山桂太,中野剛志,藤井聡,堀茂樹,ハジュンチャン
最終講義 生き延びるための七講 (文春文庫)最終講義 生き延びるための七講 (文春文庫)感想
セーガン、トッド、内田センセと読んできて、科学、社会学、哲学と、我ながらいつもながらの乱読やなぁと思ってたのだけど、これらの3つの著作に共通しているのが、社会を構成するためにいかに成熟した成員を育て上げるか、という問題点である、ということに気が付いた。内田センセが常に主張しているのが、教育の受益者は教育を受ける者でなく社会である、ということやけど、同じことを別の切り口でセーガンもトッドも語っているのだなぁ、と。なので、教育に市場原理主義は相容れないし、幅広い教養は長い目で見れば必ず社会のためになる、と。
読了日:3月4日 著者:内田樹
シャルリとは誰か? 人種差別と没落する西欧 <a href=*1" align="left" />*2" href="http://bookmeter.com/b/4166610546">シャルリとは誰か? 人種差別と没落する西欧 *3*4のhayatamaさんの感想" href="http://bookmeter.com/cmt/54595345">感想
書名から分かるとおり、シャルリ・エブド襲撃事件を受けて書かれた本。あたし自身も「私はシャルリ」には違和感を感じていた。事件後ウェブサイトをのぞいてみたが、風刺というよりは単にイスラムを貶めるだけのように感じたから。(キリスト教の風刺もしてるらしいが。)ただ、どれだけ愚劣な言論であっても暴力でそれを封じるということは許されないよね。筆者は平川さんもよく引用する、家族形態で社会の指向を読み解くという独特のロンを展開しているヒト。本書はフランスではかなり叩かれたらしい。文体はこみっていて少々読みにくいが良書。
読了日:3月3日 著者:エマニュエルトッド
悪霊にさいなまれる世界〈下〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)悪霊にさいなまれる世界〈下〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
内容については文句なし。教育行政に携わるヒトはぜひ。で、通訳翻訳業界の片隅に座ってるあたしには、あぁ、原書を読んでみたいと思う訳書が2種類ある。1つは、内容的には興味があるはずなのに、文章がこなれてなくてまどろっこしくなる場合。もう1つが、いったいどうすればこんなにこなれた訳になるんだろう、と思う場合。青木薫サイモン・シン著作でも分かるとおりもちろん後者を書くヒト。細かいことだがバチカンのトップをきっちり「教皇」と訳していることからも分かる。訳者あとがきも必読。セーガンは現状を見てどう思うことやら…。
読了日:2月24日 著者:カールセーガン
悪霊にさいなまれる世界〈上〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)悪霊にさいなまれる世界〈上〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
有名なヒトやけど、著書を読むのは初めて。健全な懐疑主義がいかに重要か、誰々が言ってることやから、と信じるのはいかに危険か、をこれでもかこれでもかと畳み掛ける。学生の頃、ニューヨークとかサンフランシスコをアメリカやと思ったらアカン、Field of Dreamsに出てくるような風景がアメリカなんや(基本的には農業国)と教わったのを思い出した。合理主義の権化のように思われているアメリカはまた、ニューエイジやスピリチュアルの温床でもある、と。警句はあまりにもたくさん含まれてて、この字数では引用できないわ。
読了日:2月19日 著者:カールセーガン
小田嶋隆のコラム道小田嶋隆のコラム道
読了日:2月16日 著者:小田嶋隆
K氏の遠吠え 誰も言わへんから言うときます。 (コーヒーと一冊)K氏の遠吠え 誰も言わへんから言うときます。 (コーヒーと一冊)
読了日:2月3日 著者:江弘毅
ぼくは眠れない (新潮新書)ぼくは眠れない (新潮新書)感想
結構壮絶な話なんだけど、相変わらずのとぼけた筆致で、笑えるところも。不眠症のヒトが解決策を探って読むと、ちょっとまってよ、と言いたくなるのかもしれないけど、椎名誠の作品である、と思って読むと、なるほどねぇ、という感じかな。あたし自身は、不眠に苦しんだことはない(と思う)けど、やっぱり、かなり深刻よねぇ…。日本人、働き過ぎかも。
読了日:2月3日 著者:椎名誠
文系学部解体 (角川新書)文系学部解体 (角川新書)感想
本当に気分が重くなる本。なので、感想ではなく、昔の話を。あたしが師と仰ぐ高校時代の担任は、「雪が見たいから」と金沢の旧制高校に進み、学徒動員、復員後、新制京都大学の1期生、というヒトだった。小松左京と同人誌を作り、高橋和巳は親友。専門は中国文学。中島敦の作品に出てくる漢詩の出典を探していて、吉川幸次郎に「あれは中島が書いたんだよ」と笑われたという。この先生が大学で学んだことは「社会に出てすぐに役立つこと」だったか?否。しかし、後に少なくとも1人の人間の人格形成にとてつもなく影響を与えた。教育とは…。
読了日:1月6日 著者:室井尚
ぼくがいま、死について思うこと (新潮文庫)ぼくがいま、死について思うこと (新潮文庫)感想
学生の頃、シーナマコトをよく読んだ。怪しい探検隊シリーズからシーナの言う実録物まで、順繰りに追体験していった。(リアルタイムでは知らなかったのだ。)あたし自身、文体に影響を受けたとも思うし、遊び方も真似たりした。(ただしあたしは下戸。)その後、なんとなく読まなくなっていて、ホントに久しぶりにシーナの本を買ったら、死について思うこと?!いつになくシリアスな文体であるが、淡々と語られるその内容には、シーナの悟りのようなものも感じられる。最終章は震えが来た。よく考えるとこのヒト、あたしのオカンと同い年なのよね。
読了日:1月5日 著者:椎名誠

読書メーター

*1:文春新書

*2:文春新書

*3:文春新書

*4:文春新書

12月分読書まとめ

2016年12月の読書メーター 読んだ本の数:11冊 読んだページ数:3510ページ ナイス数:19ナイス 眼前の敵眼前の敵 読了日:12月27日 著者:いしいひさいち
ブラック・ジャックは遠かった 阪大医学生ふらふら青春記ブラック・ジャックは遠かった 阪大医学生ふらふら青春記 読了日:12月26日 著者:久坂部羊
粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯 読了日:12月25日 著者:城山三郎
人類が消えた世界 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)人類が消えた世界 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 読了日:12月25日 著者:アラン・ワイズマン
ロッキード疑獄―影の権力者の昭和史〈4巻〉 (だいわ文庫)ロッキード疑獄―影の権力者の昭和史〈4巻〉 (だいわ文庫) 読了日:12月16日 著者:本所次郎
巨額暗黒資金―影の権力者の昭和史〈3巻〉 (だいわ文庫)巨額暗黒資金―影の権力者の昭和史〈3巻〉 (だいわ文庫) 読了日:12月16日 著者:本所次郎
天下り支配―影の権力者の昭和史〈2巻〉 (だいわ文庫)天下り支配―影の権力者の昭和史〈2巻〉 (だいわ文庫) 読了日:12月14日 著者:本所次郎
高級官僚―影の権力者の昭和史〈1巻〉 (だいわ文庫)高級官僚―影の権力者の昭和史〈1巻〉 (だいわ文庫) 読了日:12月13日 著者:本所次郎
これだけは知っておきたい昭和史の基礎の基礎 (だいわ文庫)これだけは知っておきたい昭和史の基礎の基礎 (だいわ文庫) 読了日:12月11日 著者:保阪正康
野中広務 差別と権力 (講談社文庫)野中広務 差別と権力 (講談社文庫) 読了日:12月9日 著者:魚住昭
聖地巡礼リターンズ聖地巡礼リターンズ感想 初期仏教の1冊目(大阪の霊的資源の枯渇もサブテーマ)、中世仏教修験道神道の2冊め、そして3冊目は隠れキリシタンがテーマ。重い内容の中ですごく気になったのが、茨木の隠れキリシタンに絡んで、第二名神の工事現場でキリシタンの墓が発掘されたことに対する、内田センセの「祟られる」という言葉。もちろん、歴史が長い土地の場合、そこで死んだヒトも膨大な数になる訳だが、死者に対する敬意ってのが確かに欠けてるよなぁ、と思う。お墓を潰した高速道路を走るのは、あたしは個人的にはすごくイヤだわ。ふーむ。 読了日:12月5日 著者:内田樹,釈徹宗
読書メーター

11月分読書まとめ

11月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:3207ナイス数:31槍ヶ岳開山 (文春文庫)槍ヶ岳開山 (文春文庫)感想槍ヶ岳を開山した播隆上人の伝記小説。例によっての新田次郎節。あたし自身は本格的な登山をするわけではないが、新田の山の小説は非常に読みやすく、また読み応えがある。個人的には、念仏者でありながら開山に執念を燃やしたという、修験道系の道を進んだ播隆上人に非常に興味を覚えた。時代的に江戸後期というのがピンとこなかったが、シーボルト高野長英、大塩の乱などがでてきて、あぁ、なるほど、あのあたりね、という感じ。良書。読了日:11月29日 著者:新田 次郎
代替医療解剖 (新潮文庫)代替医療解剖 (新潮文庫)感想代替医療について、プラセボ効果があるものはあるが、それに頼って通常医療を拒否し、病状が悪化すれば、それは有害以外の何物でもない、との指摘があるが、そうなると思い出すのが米原万里の闘病である。シンは、積極的に代替医療をすすめる医師、消極的に代替医療をすすめる医師と並んで、患者に不信感を与える医師も、代替医療がはびこる要因であるとしている。米原が一時期、通常医療を拒否したのは、かかった医師を全く信頼できなかったことが原因である、と自ら述べている。日本では一般的でないものも含まれるが、色々考えさせられる。読了日:11月25日 著者:サイモン シン,エツァート エルンスト
いまだ下山せず! (宝島SUGOI文庫)いまだ下山せず! (宝島SUGOI文庫)読了日:11月15日 著者:泉 康子
暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)読了日:11月13日 著者:サイモン シン
暗号解読〈上〉 (新潮文庫)暗号解読〈上〉 (新潮文庫)読了日:11月11日 著者:サイモン シン
私は二歳 (岩波新書)私は二歳 (岩波新書)感想全てのお母さんの味方、松田先生の2才児を描いた本。この本、なんと55年前の著である。アメリカの大統領はケネディソ連がまだあってその指導者はフルシチョフ、と、歴史の教科書で習う時代の話。さすがに古さを感じさせる部分は多々あるが、こども賛歌、お母さん賛歌は健在。自分が子供の頃のことを少し思い出したりした。私は赤ちゃんを読んだときは余裕がなかったけど、チビが2歳になって、本書を読むと、かなりしみじみほっこり読めた。いいものは時代を超えていい、という見本。良書。読了日:11月10日 著者:松田 道雄
随縁つらつら対談随縁つらつら対談感想釈先生が、だんじりエディターや哲学する武道家や仏教する精神科医などなど濃い面々との対談、鼎談などを見事にこなしておられるのを見て(読んで)きて、この方って「猛獣使い」やなぁ、と思っていた。で、本書を読んで、違う、この方は傾聴する方なんや、と実感した。ご自身、僧侶としてはかなりトンガッたところをお持ちなのに、お家を訪ねてきて、なんとなく世間話をしているうちに、相手の心の奥底にあるものをあっという間に引き出してしまう。なんや、月忌参りのお坊さんやがな。(お坊さんですw)個人的にはみうらじゅんとの対談がよかった読了日:11月08日 著者:池上 彰,大村 英昭,井上 雄彦,玉岡 かおる,みうら じゅん,香山 リカ,西山 厚,駒澤 勝,杉本 節子,伊東 乾,篠原 ともえ,二木 てるみ,天岸 浄圓
お世話され上手 (22世紀を生きる)お世話され上手 (22世紀を生きる)感想相変わらずいい本を出すミシマ社の1冊。釈先生が、非常に苦手だという自分語りも含めて、いま現代に生きるとは、介護のあり方とは、を問うていく。で、その自分語りを拝読してて思ったのが、釈先生ご自身が、自らは宗教者とは程遠い人柄だと仰ってること。お前は考えすぎるからええ坊さんにはなられへん(大意)というようなことをお祖父様に言われたとのことだが、だからこそ、釈先生が宗教者に求める「トリックスター」であることを実践できておられるのではないか、と僭越ながら考えた次第。構成にあの青山さんもかんでいるとのことで、なるほど読了日:11月07日 著者:釈徹宗
フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)読了日:11月02日 著者:サイモン シン
読書メーター

10月分読書まとめ

2016年10月の読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2405ページ ナイス数:52ナイス 仏教ではこう考える (学研M文庫)仏教ではこう考える (学研M文庫) 読了日:10月30日 著者:釈徹宗
異端の数ゼロ――数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)異端の数ゼロ――数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) 読了日:10月29日 著者:チャールズ・サイフェ
国際共通語としての英語 (講談社現代新書)国際共通語としての英語 (講談社現代新書)感想 鳥飼先生の5年ほど前の著。著者が断っているとおり、本書には「役に立つ表現」などは一切出てこず、英語教育とは何か、という内容。あたしも英語をメシの種としてたので、こうした論議には非常に興味があるのだが、前にも書いたとおり、今から40年も前の平泉・渡部論争から、日本における英語教育論は全く進歩しておらず、状況としてはより悪くなっているのでは、とも思われる。じゃぁ、お前はなんで英語に興味を持ったのか?と聞かれると、よく分からない。文字に興味があったのだろうか。入門書ではなく、英語教育に興味を持つ人向け。 読了日:10月20日 著者:鳥飼玖美子
増補版 時刻表昭和史 (角川文庫)増補版 時刻表昭和史 (角川文庫)感想 宮脇俊三が自らもっとも思い入れのある作品と呼ぶ佳作。当初版は一旦絶版になっており、宮脇も非常に残念に思っているのだが、これだけの作品がどうして絶版になるのか、と不思議に思っていた。ふと気づいたのが、本書はまさに「歴史書」であり、歴史の苦手なヒトにはどうにもとっつきにくいということ。各章の主人公は「列車」なのだが、その描かれ方は史記などに見られる紀伝体そのものなのである。あたしは当初版も持っているが、昭和20年8月15日の章は何度読んでも心が震える。 読了日:10月20日 著者:宮脇俊三
私の途中下車人生 (角川文庫)私の途中下車人生 (角川文庫) 読了日:10月17日 著者:宮脇俊三
父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)父・宮脇俊三への旅 (角川文庫) 読了日:10月16日 著者:宮脇灯子
マルクスの心を聴く旅マルクスの心を聴く旅感想 うーん、「若マル」を読んでるヒトは読んでみるといいかもしれないけど、ご自身で言われてるように、お風邪のせいか、内田センセの切れ味が今ひとつ。石川先生のマジメなマジメな解説は若マルと同じ。紀行でもないし、対談集というにはボリュームも少ないし。ただ、グリム兄弟が言語学者ってのは知ってたけど、ドイツの統一期(19世紀の)に政治活動で活躍したってのは知らんかった。あくまで若マルを補足する本として読むべきものかも。 読了日:10月12日 著者:内田樹,石川康宏,池田香代子
ホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるかホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるか感想 何回読んでも面白い。ノーベル賞受賞者じゃないけど、本書は立派な科学的態度で成り立ってるけど、全くなんの役にも立たない。(役に立ったら一番驚くのは著者だろうw)でも、こういう思考は非常に大事だし、面白い。人間はなぜ科学を求めるのか?面白いから。ということが、身をもって体験できる本。 読了日:10月7日 著者:ランドール・マンロー
となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代感想 留学生として研究者として、主にトルコ、シリアで過ごした経験(トルコに家もあるそうな)から、「隣人としてのムスリム」を熱く語る1冊。こういう視点の入門書はありそうでないのかもしれない。(著者が専門家でもあるし。)同じ一神教ということで、ムスリムに抜きがたい固定観念を持ってしまっているキリスト教とに比べて、宗教的にゆる~い日本人のほうがかえってうまくムスリムと付き合えるのでは、とも思わせるが、距離のなせるわざなのかもしれない。いずれにしても、ムスリムも多様である、という当たり前の視点が重要。ミシマ社のヒット。 読了日:10月5日 著者:内藤正典
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