2月分読書まとめ

2016年2月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1389ページ
ナイス数:41ナイス

悪霊にさいなまれる世界〈下〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)悪霊にさいなまれる世界〈下〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
内容については文句なし。教育行政に携わるヒトはぜひ。で、通訳翻訳業界の片隅に座ってるあたしには、あぁ、原書を読んでみたいと思う訳書が2種類ある。1つは、内容的には興味があるはずなのに、文章がこなれてなくてまどろっこしくなる場合。もう1つが、いったいどうすればこんなにこなれた訳になるんだろう、と思う場合。青木薫サイモン・シンの著作でも分かるとおりもちろん後者を書くヒト。細かいことだがバチカンのトップをきっちり「教皇」と訳していることからも分かる。訳者あとがきも必読。セーガンは現状を見てどう思うことやら…。
読了日:2月24日 著者:カールセーガン
悪霊にさいなまれる世界〈上〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)悪霊にさいなまれる世界〈上〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
有名なヒトやけど、著書を読むのは初めて。健全な懐疑主義がいかに重要か、誰々が言ってることやから、と信じるのはいかに危険か、をこれでもかこれでもかと畳み掛ける。学生の頃、ニューヨークとかサンフランシスコをアメリカやと思ったらアカン、Field of Dreamsに出てくるような風景がアメリカなんや(基本的には農業国)と教わったのを思い出した。合理主義の権化のように思われているアメリカはまた、ニューエイジやスピリチュアルの温床でもある、と。警句はあまりにもたくさん含まれてて、この字数では引用できないわ。
読了日:2月19日 著者:カールセーガン
小田嶋隆のコラム道小田嶋隆のコラム道
読了日:2月16日 著者:小田嶋隆
K氏の遠吠え 誰も言わへんから言うときます。 (コーヒーと一冊)K氏の遠吠え 誰も言わへんから言うときます。 (コーヒーと一冊)
読了日:2月3日 著者:江弘毅
ぼくは眠れない (新潮新書)ぼくは眠れない (新潮新書)感想
結構壮絶な話なんだけど、相変わらずのとぼけた筆致で、笑えるところも。不眠症のヒトが解決策を探って読むと、ちょっとまってよ、と言いたくなるのかもしれないけど、椎名誠の作品である、と思って読むと、なるほどねぇ、という感じかな。あたし自身は、不眠に苦しんだことはない(と思う)けど、やっぱり、かなり深刻よねぇ…。日本人、働き過ぎかも。
読了日:2月3日 著者:椎名誠

読書メーター

1月分読書まとめ

2016年1月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:458ページ
ナイス数:18ナイス

文系学部解体 (角川新書)文系学部解体 (角川新書)感想
本当に気分が重くなる本。なので、感想ではなく、昔の話を。あたしが師と仰ぐ高校時代の担任は、「雪が見たいから」と金沢の旧制高校に進み、学徒動員、復員後、新制京都大学の1期生、というヒトだった。小松左京と同人誌を作り、高橋和巳は親友。専門は中国文学。中島敦の作品に出てくる漢詩の出典を探していて、吉川幸次郎に「あれは中島が書いたんだよ」と笑われたという。この先生が大学で学んだことは「社会に出てすぐに役立つこと」だったか?否。しかし、後に少なくとも1人の人間の人格形成にとてつもなく影響を与えた。教育とは…。
読了日:1月6日 著者:室井尚
ぼくがいま、死について思うこと (新潮文庫)ぼくがいま、死について思うこと (新潮文庫)感想
学生の頃、シーナマコトをよく読んだ。怪しい探検隊シリーズからシーナの言う実録物まで、順繰りに追体験していった。(リアルタイムでは知らなかったのだ。)あたし自身、文体に影響を受けたとも思うし、遊び方も真似たりした。(ただしあたしは下戸。)その後、なんとなく読まなくなっていて、ホントに久しぶりにシーナの本を買ったら、死について思うこと?!いつになくシリアスな文体であるが、淡々と語られるその内容には、シーナの悟りのようなものも感じられる。最終章は震えが来た。よく考えるとこのヒト、あたしのオカンと同い年なのよね。
読了日:1月5日 著者:椎名誠

読書メーター

12月分読書まとめ

2015年12月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1421ページ
ナイス数:44ナイス

「意地悪」化する日本「意地悪」化する日本感想
著者と書名で買ってから、岩波の本はすごく久しぶりだと気がついた。岩波新書が時代に迎合してるような気がして買わなくなったからかな。さておき、福島瑞穂と言えば、大昔に朝ナマに出てて、アタマはいいんだろうけど、このヒトとは友だちになりたくないなぁと思った覚えが。で、内田センセと話が噛み合うのか、と思ってたら、やはりところどころ噛み合ってない。ただ、本来は保守派である内田センセと、みずほタソが対談をしてるということが時代の右傾化を示してるのかなぁ。今の日本社会を「イヂワル」というキーワードでまとめたのはさすが。
読了日:12月22日 著者:内田樹,福島みずほ
イナンナの冥界下り (コーヒーと一冊)イナンナの冥界下り (コーヒーと一冊)感想
非常に不思議な手触りの一冊。シュメール語で書かれた古代神話を能楽の舞台にかけるという人が、その解説をしている、というのがあらすじになるわけだが、古代中国神話や古代日本神話との比較も出てくるし、甲骨文字時代の漢字の解説も出てくるし、宗教観の話もあったりと、いい意味でジャンル分けに困る。宗教論や神話の話はもともと好きなのだが、こういう感触の本には初めて出会ったなぁ。それにしてもミシマ社はいい本を作ります。
読了日:12月18日 著者:安田登
K氏の遠吠え 誰も言わへんから言うときます。 (コーヒーと一冊)K氏の遠吠え 誰も言わへんから言うときます。 (コーヒーと一冊)感想
んでもって、江さんがいろんなことを考えた本。このヒトは、ずーっと首尾一貫して「街場」的思考を繰り広げてるので、安心して読める。ミシマガジン連載中も愛読してて、あれこんな話あったかな、と思うものもあった(見落としてただけかもしれない。)「まち」をつくろうとして成功した事例を知らない、という言葉はホンマに卓見。録画しといたNHKも早く見なアカンな。
読了日:12月13日 著者:江弘毅
辛口サイショーの人生案内 (コーヒーと一冊)辛口サイショーの人生案内 (コーヒーと一冊)感想
絶対音感」、「1001話を書いた人」の最相葉月。そもそもは江さんの本を買おうと思ってアマゾンをのぞくと、この本も並んでたのであわせて購入。読売の人生相談を抜き出した1冊だが、これを選んだミシマ社もなかなかやるなと思うし、ミシマ社を選んだ最相葉月もムムムって感じ(いい意味)。時に辛辣、時にあたたかく、質問に逃げずに正面から答えてるのがいい感じ。このシリーズいいですよ。
読了日:12月13日 著者:最相葉月
水木しげるの古代出雲 (角川文庫)水木しげるの古代出雲 (角川文庫)感想
訃報を聞き、いろいろと関連ページを見ていたら、こんな本を書いておられたことを知った。水木しげるに出雲ときたら読まない訳にはいかない。で、よく考えると、確かに出身が出雲にほど近い地域(境港)なのよね。これは考えたことがなかったけど、南方熊楠の扱いといい、水木サンは「まつろわぬモノ」に深い関心と共感を示していたような気がする。内容的には取り立てて目新しいところはないけれど、安心して読める。本書とは関係ないけど、水木サンの一番思い入れのある作品が「総員玉砕せよ!」ってのを意外ってするメディアが意外ですわ。
読了日:12月5日 著者:水木しげる
ぼくたち日本の味方です (文春文庫)ぼくたち日本の味方です (文春文庫)感想
まえがきでもあとがきでもしつこく書かれてるけど、単行本の時と書名が変わってるので注意。で、内容は少し前の対談(鼎談)なんだけど、今でも十分読ませる。高齢化社会の日本を象徴するのは風の谷ではないか、とか、フリースクールの話など、すごく読ませる。個人的には、年齢のせいか、子どもができたせいか、それとも震災があったからなのか、とみに物欲が薄くなったような気がする。そういう話も書かれている。若干強引な展開も見られるけど、日本の社会や政治がどう変化してきているのかについての分析は一読の価値あり。
読了日:12月5日 著者:内田樹,高橋源一郎
超・反知性主義入門超・反知性主義入門感想
オダジマさんのこのコラム、WEBでの連載もちょくちょく読んでいるのだけれど、日経ビジネスオンラインなどというサイトをそこまでこまめにチェックしてないせいもあって、たまに読み逃してることがある。まぁ、日経デジタルの会員なのでバックナンバーも読める訳だけれど。で、巻末の対談がすごくよかったですなぁ。日本国憲法は、先の戦争における戦没者に対する鎮魂の書である、なんて解釈は、ものすごく腑に落ちた気がする。気軽に読めておすすめ。(反知性主義とはなんぞや、という話は出てこない。)
読了日:12月2日 著者:小田嶋隆

読書メーター

2015年分読書まとめ

2015年の読書メーター
読んだ本の数:84冊
読んだページ数:22579ページ
ナイス数:258ナイス

「意地悪」化する日本「意地悪」化する日本感想
著者と書名で買ってから、岩波の本はすごく久しぶりだと気がついた。岩波新書が時代に迎合してるような気がして買わなくなったからかな。さておき、福島瑞穂と言えば、大昔に朝ナマに出てて、アタマはいいんだろうけど、このヒトとは友だちになりたくないなぁと思った覚えが。で、内田センセと話が噛み合うのか、と思ってたら、やはりところどころ噛み合ってない。ただ、本来は保守派である内田センセと、みずほタソが対談をしてるということが時代の右傾化を示してるのかなぁ。今の日本社会を「イヂワル」というキーワードでまとめたのはさすが。
読了日:12月22日 著者:内田樹,福島みずほ
イナンナの冥界下り (コーヒーと一冊)イナンナの冥界下り (コーヒーと一冊)感想
非常に不思議な手触りの一冊。シュメール語で書かれた古代神話を能楽の舞台にかけるという人が、その解説をしている、というのがあらすじになるわけだが、古代中国神話や古代日本神話との比較も出てくるし、甲骨文字時代の漢字の解説も出てくるし、宗教観の話もあったりと、いい意味でジャンル分けに困る。宗教論や神話の話はもともと好きなのだが、こういう感触の本には初めて出会ったなぁ。それにしてもミシマ社はいい本を作ります。
読了日:12月18日 著者:安田登
K氏の遠吠え 誰も言わへんから言うときます。 (コーヒーと一冊)K氏の遠吠え 誰も言わへんから言うときます。 (コーヒーと一冊)感想
んでもって、江さんがいろんなことを考えた本。このヒトは、ずーっと首尾一貫して「街場」的思考を繰り広げてるので、安心して読める。ミシマガジン連載中も愛読してて、あれこんな話あったかな、と思うものもあった(見落としてただけかもしれない。)「まち」をつくろうとして成功した事例を知らない、という言葉はホンマに卓見。録画しといたNHKも早く見なアカンな。
読了日:12月13日 著者:江弘毅
辛口サイショーの人生案内 (コーヒーと一冊)辛口サイショーの人生案内 (コーヒーと一冊)感想
絶対音感」、「1001話を書いた人」の最相葉月。そもそもは江さんの本を買おうと思ってアマゾンをのぞくと、この本も並んでたのであわせて購入。読売の人生相談を抜き出した1冊だが、これを選んだミシマ社もなかなかやるなと思うし、ミシマ社を選んだ最相葉月もムムムって感じ(いい意味)。時に辛辣、時にあたたかく、質問に逃げずに正面から答えてるのがいい感じ。このシリーズいいですよ。
読了日:12月13日 著者:最相葉月
水木しげるの古代出雲 (角川文庫)水木しげるの古代出雲 (角川文庫)感想
訃報を聞き、いろいろと関連ページを見ていたら、こんな本を書いておられたことを知った。水木しげるに出雲ときたら読まない訳にはいかない。で、よく考えると、確かに出身が出雲にほど近い地域(境港)なのよね。これは考えたことがなかったけど、南方熊楠の扱いといい、水木サンは「まつろわぬモノ」に深い関心と共感を示していたような気がする。内容的には取り立てて目新しいところはないけれど、安心して読める。本書とは関係ないけど、水木サンの一番思い入れのある作品が「総員玉砕せよ!」ってのを意外ってするメディアが意外ですわ。
読了日:12月5日 著者:水木しげる
ぼくたち日本の味方です (文春文庫)ぼくたち日本の味方です (文春文庫)感想
まえがきでもあとがきでもしつこく書かれてるけど、単行本の時と書名が変わってるので注意。で、内容は少し前の対談(鼎談)なんだけど、今でも十分読ませる。高齢化社会の日本を象徴するのは風の谷ではないか、とか、フリースクールの話など、すごく読ませる。個人的には、年齢のせいか、子どもができたせいか、それとも震災があったからなのか、とみに物欲が薄くなったような気がする。そういう話も書かれている。若干強引な展開も見られるけど、日本の社会や政治がどう変化してきているのかについての分析は一読の価値あり。
読了日:12月5日 著者:内田樹,高橋源一郎
超・反知性主義入門超・反知性主義入門感想
オダジマさんのこのコラム、WEBでの連載もちょくちょく読んでいるのだけれど、日経ビジネスオンラインなどというサイトをそこまでこまめにチェックしてないせいもあって、たまに読み逃してることがある。まぁ、日経デジタルの会員なのでバックナンバーも読める訳だけれど。で、巻末の対談がすごくよかったですなぁ。日本国憲法は、先の戦争における戦没者に対する鎮魂の書である、なんて解釈は、ものすごく腑に落ちた気がする。気軽に読めておすすめ。(反知性主義とはなんぞや、という話は出てこない。)
読了日:12月2日 著者:小田嶋隆
誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走感想
予習完了
読了日:11月14日 著者:松本創
さらば! 虚飾のトリックスター ~「橋下劇場」の幕は下りたのか?さらば! 虚飾のトリックスター ~「橋下劇場」の幕は下りたのか?
読了日:11月9日 著者:平松邦夫
チェ・ゲバラ伝 増補版 (文春文庫)チェ・ゲバラ伝 増補版 (文春文庫)感想
歴史上、革命家は数多くいるけれど、権力を奪取した後も革命家で在り続けた者は皆無に近い、との著者の言葉がゲバラを見事に描写している。今なお世界で敬愛されている革命家というのもなかなかいない。ただ、革命の理想を追い続けるという意味ではゲバラの純粋さに軍配が上がるが、実際の国際政治を生き抜いて、国家と国民を守り続けるという意味では、カストロの現実主義も必要不可欠の資質。どちらが優れているということではなく、この2つの偉大な才能が組み合わさったことがキューバ革命の最大の奇跡なのかもしれない。
読了日:11月8日 著者:三好徹
冒険者カストロ (集英社文庫)冒険者カストロ (集英社文庫)感想
オバマ政権のレガシー追求という側面はあるものの、とうとうアメリカとキューバの国交が回復したわけで、カストロベトナムに続いてアメリカに「勝った」ことになる。毎度指摘していることだが、ホー・チ・ミンカストロ共産主義者の側面はあるものの、どちらかと言うと民族主義者としての側面が強いのではないか。(ソ連共産党民族主義は否定している。)で、そうした、共産主義陣営での異端者が勝ち残っている、というのも皮肉なところ。アイゼンハワーが両国を取り込もうとしていたら、という歴史上のifはかなりワクワクするものである。
読了日:11月6日 著者:佐々木譲
京都ぎらい (朝日新書)京都ぎらい (朝日新書)感想
ごまめの歯ぎしり、という言葉がある。今の日本では、「地盤沈下」が枕詞になった感のある関西は、東京圏に対してはごまめそのもの。しかし、ごまめの内情も複雑なのである。ゆーかーりもーふーかーいしまーのーうーちー♬に生まれ育った身には、大阪にはここまでの排外思想はないのではと思いつつも、いや、そう言えば、以前ツイッターで大阪のやつは「市内」という言葉で大阪市内を代表させると言われたなぁ、とか…。いずれにしても、本書は関西(特に京阪神)に土地勘がないとよく分からんのではと思わないでもないが、とにかく爆笑モノの1冊。
読了日:11月5日 著者:井上章一
軍艦長門の生涯 (下巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (下巻) (新潮文庫)
読了日:11月2日 著者:阿川弘之
軍艦長門の生涯 (中巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (中巻) (新潮文庫)
読了日:10月29日 著者:阿川弘之
軍艦長門の生涯 (上巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (上巻) (新潮文庫)
読了日:10月28日 著者:阿川弘之
高熱隧道 (新潮文庫)高熱隧道 (新潮文庫)
読了日:10月26日 著者:吉村昭
戦艦武蔵 (新潮文庫)戦艦武蔵 (新潮文庫)感想
零戦と同じく、艦建造の秘匿のために使われてたのが「棕櫚のすだれ」というのがなんともはや
読了日:10月25日 著者:吉村昭
零式戦闘機 (新潮文庫)零式戦闘機 (新潮文庫)感想
2年は進んでたという戦闘機を結局最後まで飛行場のある基地まで「牛で運んでいた」というのが何をか言わんや。
読了日:10月24日 著者:吉村昭
空白の戦記 (新潮文庫 よ 5-9)空白の戦記 (新潮文庫 よ 5-9)
読了日:10月23日 著者:吉村昭
陸奥爆沈 (新潮文庫)陸奥爆沈 (新潮文庫)感想
大本営が震えた日を読んで再読。本棚のどっかに戦艦武蔵もあるはずなんだけど、探せなかった。とにかく、吉村の怒りを引用。曰く、「私の書く小説も、このような戦争回顧の渦中に巻き込まれている節がある。それは、読者/の側の自由であるのだろうが、書く側としては甚だ不本意である。私が戦争について書くこ/とをためらうのは、戦争を美化してとらえる人々の存在がいとわしいからだ。」
読了日:10月21日 著者:吉村昭
大本営が震えた日 (新潮文庫)大本営が震えた日 (新潮文庫)感想
昭和16年12月8日に至るまでの(主に)日本軍の動きを追った本。しかし、そこまでやるかというくらい徹底してすら、その後の歴史を知る者には、それでも一時的な戦術的勝利にしか結びつかないということが分かっている。(大勝利ではあったけど。)あらすじに出てくる上海号遭難事件は前半3分の1くらいにしか出てこない。それでもグイグイと読ませるのは見事。吉村昭は正面から戦争はダメだとは言わない。(そういう態度は偽善的だとすら思っている。)けれど、本書を読めば、戦争とはどういうことなのかがよく分かる。
読了日:10月20日 著者:吉村昭
ポアンカレ予想 (新潮文庫)ポアンカレ予想 (新潮文庫)感想
うーむ、サイモン・シンの新刊がないかとのぞいて購入したけど、ポアンカレ予想フェルマーの最終定理と比べてあまりにも手ごわすぎた…。アシモフの雑学百科に書かれていた、コロンブスとスペイン王宮の議論は地球が丸いかどうかではなくその距離、という逸話が紹介されていて、なるほどとなったけど、うーむ。
読了日:10月18日 著者:ドナルオシア
人生最後のご馳走 淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院のリクエスト食人生最後のご馳走 淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院のリクエスト食感想
本書の中身を簡単に言うと、いろんな人(14人)が、自分の好みの食事とそれにまつわる前半生を振り返る聞き書き本、ということになる。これが有名人であれば、そういう本はたくさんあるが、そうではなく市井の人々が主人公。しかし、その舞台がホスピスであり、すべての人が余命3ヶ月以内というのが本書の特筆すべき点。非常に難しい題材を、お涙ちょうだいではなく、描くというのは筆者のインタビューする姿勢によるところが大きいのだろう。筆者も迷いながら書いているのが見て取れるが、迷って当然の題材。小品ながら見事な1冊。
読了日:10月4日 著者:青山ゆみこ
人間臨終図巻4<新装版> (徳間文庫)人間臨終図巻4<新装版> (徳間文庫)感想
大量の臨終を扱った本書の最終巻。77歳の臨終から始まる。さすがにこの年令になると「大往生」が増えてくるのだが、一方で「生き過ぎた」人も多数。うーん、厳しい。ちなみに、本巻の解説は、解説執筆当時77歳だった某文豪。まぁ、この方が解説を書くとしたら第1巻か最終巻やろうな。
読了日:10月3日 著者:山田風太郎
人間臨終図巻3<新装版> (徳間文庫)人間臨終図巻3<新装版> (徳間文庫)感想
3冊目ともなるとかなり高齢の方が増えてくる。(死亡年齢順に並んでいるのだ。)一方で、山田のかなり意地悪な思惑も見えてくる。同じ年令で亡くなる人というのは(多少の差はあれ)たくさんいるのに、年齢別内での配列が微妙。この巻の解説にもあるけど、山田の風刺に満ちた寸評は、時にどぎつく、時に優しい。これはニヒリストの文章ではないな。
読了日:10月1日 著者:山田風太郎
人間臨終図巻2<新装版> (徳間文庫)人間臨終図巻2<新装版> (徳間文庫)感想
いやはや、続けて読んでるとすごい本。自分の死に様はどうなるのか、と思わされる。やはり秀吉はキライらしい。解説者を知らんのだが、仰るとおり確かに完結後も書き続けて欲しかった。特に、昭和天皇手塚治虫美空ひばり等はどういう文章になったのかすごく気になる。
読了日:9月29日 著者:山田風太郎
人間臨終図巻1<新装版> (徳間文庫)人間臨終図巻1<新装版> (徳間文庫)感想
うーむ、このヒトが亡くなったのは自分と同じ年の時だったのか、とか、いろいろ考えさせられるすごい本。アシモフ的なデータ整理に関するこだわりと、厳しくも優しい寸評が読み応えあり。とりあえず、山田風太郎は秀吉はキライやったような。
読了日:9月27日 著者:山田風太郎
宗教聖典を乱読する宗教聖典を乱読する感想
改題、文庫化されてるのを忘れてて買ってしまった…。新刊やったら釈先生に印税が入ったやろうけど、中古やったので、アマゾンと古本屋さんを儲けさせただけ…。
読了日:9月26日 著者:釈徹宗
死では終わらない物語について書こうと思う死では終わらない物語について書こうと思う感想
ふーむなるほど。釈和尚の語る「物語」に共感する部分が多いなと思ってはいたのだけれど、浄土真宗の僧侶でありながら宗教学者でもあるという、(本来は)体感すべき宗教というものを論理で理解しようとしてしまう、というところがあたしに似ているからかもしれない。あたし自身、仏教とは、イスラムとは、キリスト教とは、と考えがち。本書で数多く紹介されている、死を超えた物語にあたしも出会えるのだろうか?良書です。
読了日:9月23日 著者:釈徹宗
パイロット・イン・コマンド (新潮文庫)パイロット・イン・コマンド (新潮文庫)
読了日:9月17日 著者:内田幹樹
操縦不能 (新潮文庫)操縦不能 (新潮文庫)
読了日:9月16日 著者:内田幹樹
機長からアナウンス第2便 (新潮文庫)機長からアナウンス第2便 (新潮文庫)
読了日:9月15日 著者:内田幹樹
機長からアナウンス (新潮文庫)機長からアナウンス (新潮文庫)
読了日:9月13日 著者:内田幹樹
父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)
読了日:9月13日 著者:宮脇灯子
私の途中下車人生 (角川文庫)私の途中下車人生 (角川文庫)
読了日:9月13日 著者:宮脇俊三
聖地巡礼ライジング: 熊野紀行聖地巡礼ライジング: 熊野紀行
読了日:9月7日 著者:内田樹,釈徹宗
現代霊性論現代霊性論
読了日:9月5日 著者:内田樹,釈徹宗
大阪の神さん仏さん大阪の神さん仏さん
読了日:9月5日 著者:釈徹宗,高島幸次
ホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるかホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるか
読了日:9月4日 著者:ランドール・マンロー
大阪アースダイバー大阪アースダイバー感想
あたしのまわりの界隈で非常に高く評価されている本。(お値段がそれなりなので、読むのが遅れた。)著者と本書のナビゲーターを務めたお2人の講演会(鼎談会)にも行った。あたし自身は40年以上大阪で暮らしてきてるが、なるほどねぇ、という指摘は数多い。読んでる途中で、これはと思ったきわどい話題にもきっちり切り込んでおり、好感が持てる。で、まぁ、面白い本である。ただ、どうしても著者が学者であると思ってしまうせいか、こんな情緒的な文章でいいのか、とツッコミたくなってしまう。江さんの著作とは逆に、大阪初心者向けなのかも。
読了日:9月3日 著者:中沢新一
声に出して読みづらいロシア人 (コーヒーと一冊)声に出して読みづらいロシア人 (コーヒーと一冊)感想
ミシマ社のウェブマガジンの連載をまとめたもの。ちょっとした読み物として、コーヒー片手に読むのに最適。まぁ、こういう本は小理屈をこねずに楽しむのがよろしいのでしょう。いやはや、ミシマ社は面白い本出すなぁ。(もちろん、筆者の選択がよいことも挙げられる。)
読了日:8月31日 著者:松樟太郎
新訳 ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術 (中公文庫)新訳 ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術 (中公文庫)感想
世界中で政治的アイドルであり続けているゲバラ。本書を読むと骨の髄まで合理主義者だったことが分かる。思考が理系なんだよね。(ちなみにゲバラは医師。カストロは弁護士。)ゲリラ戦の手引きとなっている本書だが、徹頭徹尾、実践的で、イデオロギーは介入していない。ゲバラカストロ共産主義者だったのではなく、民族主義者だったということがよく分かる。解説によると、実戦に即したゲリラ戦論は、毛沢東ゲバラ、ボー・グェン・ザップぐらいしかないとのことだが、ザップ将軍の著と比べても、非常に論旨が明確でイデオロギー臭は皆無。
読了日:8月28日 著者:チェ・ゲバラ
宮脇俊三 鉄道紀行セレクション全一巻 (ちくま文庫)宮脇俊三 鉄道紀行セレクション全一巻 (ちくま文庫)感想
著者、宮脇俊三の文字を久しぶりに新刊で見て、思わず購入。あたしのようなディープな宮脇ファンは全て読了済みのアンソロジー。という訳で、実は宮脇さんをよく知らない人にこそおすすめの1冊なんでしょうな。ただ、ああ、この話読んだなぁということがたくさんあって、読み返してみようという気にさせられた。時刻表2万キロとか最長片道切符の旅とか。
読了日:7月24日 著者:宮脇俊三
ホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるかホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるか感想
副題にもある、野球のボールを光速の90%で投げたらどうなるか、という章をネットで読んで即買い。見えへんやん、捕られへんやん、というのはド文系の反応。NASAのロボット工学者だった著者にかかると、とんでもない結末を迎える。(興味のある人はネットを検索してみてね)Wikiをパロった文体といい、時間の長さを表すのに「ヘイ・ジュード」が490回歌えると書いてみたり、とにかく楽しんで読める。訳者によると、近似を都合よく解釈しているらしい部分もあるそうだが、ド文系のあたしには分からんかった。いやはや、笑ったわ
読了日:7月22日 著者:ランドール・マンロー
日本の反知性主義 (犀の教室)日本の反知性主義 (犀の教室)感想
様々な著者による硬軟取り混ぜた興味深い1冊。編者である内田センセの問題意識もあるけど、いろんな著者に共通して出てくる人物。安倍首相、橋下市長、オルテガ・イ・ガセット。あたしゃ知らないヒトやけど、赤坂真理の文章が面白かった。あとは平川さんかな。大衆の反逆は事前に読んでおくとよいかも。
読了日:7月10日 著者:内田樹,赤坂真理,小田嶋隆,白井聡,想田和弘,高橋源一郎,仲野徹,名越康文,平川克美,鷲田清一
しんがりの思想 ―反リーダーシップ論― (角川新書)しんがりの思想 ―反リーダーシップ論― (角川新書)
読了日:6月25日 著者:
同和と銀行 -三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録 (講談社+α文庫)同和と銀行 -三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録 (講談社+α文庫)
読了日:5月27日 著者:森功
「あまのじゃく」に考える: 時流に流されず、群れをつくらず、本質を見失わず (単行本)「あまのじゃく」に考える: 時流に流されず、群れをつくらず、本質を見失わず (単行本)感想
平川さんの問題意識が分かりやすく語り下ろされている。平川さんの著書、本書を入口にしてもいいかもしれません。これを読んでるのを見た連れ合いが、タイトルだけ見て「あんたはもうこれ以上はえぇから」と言うておりましたが、そういう本ではありませんwアタマの体操に最適。
読了日:5月7日 著者:平川克美
大阪都構想が日本を破壊する  (文春新書 1020)大阪都構想が日本を破壊する (文春新書 1020)
読了日:4月9日 著者:藤井聡
現代思想の遭難者たち 増補版現代思想の遭難者たち 増補版感想
正直言って、あたしゃ哲学というのはニガテで、本書に出てくる思想家も大半を知らない。でも、あ、このヒト知ってるわ、という部分のパロディの仕方がとんでもない。いしいひさいちは、一応全ての著者を読んでいるはず。(そうでないと、パロディは作れない。)とにかく、いしいひさいちというヒトは読者を選ぶ漫画家だ。本書を読んで怒り出すヒトもいるのかもしれないが、本書を楽しめるヒトと、哲学談義など、面白かろうと思った次第。
読了日:4月8日 著者:いしいひさいち
なりきる すてる ととのえる (PHP文庫)なりきる すてる ととのえる (PHP文庫)感想
釈尊の高弟や菩薩までもが在家の信心者に次々とやり込められるという異色の仏典をわかりやすく解説した本。あたし的には、こういう考えオチ的なお話は大好きで、釈和尚の分かりやすい「超訳」もまた心地良い。ボツになったとのことだが、ぜひとも超訳全文を読んでみたい。源氏物語よりも枕草子が好きだったあたしにはピッタリの本だった。東洋文庫に元ネタがあるらしいけど、敷居が高いかなぁ。般若心経のベースにすらなっているというすごいお経なのね。
読了日:4月6日 著者:釈徹宗
慨世の遠吠え慨世の遠吠え感想
鈴木邦男というと、新右翼の代表的存在で、一水会のヒト。昔むかし、朝ナマに、故野村秋介と一緒によく出演してた。このヒトはアタマのいい懐の深いヒトだと思う。右翼思想を極めるには、左翼の言い分もわきまえなければならない、というごくごく当たり前の知的活動を行っている。で、本書では、今のネット上なら「サヨク」と言われかねないような発言連発。政治家の決断は国家の存続をも左右するという点で、「文句があるなら次の選挙で落とせばいい」というレベルでない、という内田センセの指摘は重要。
読了日:3月26日 著者:内田樹,鈴木邦男
人類が消えた世界 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)人類が消えた世界 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
怖い本です。生物学、化学、物理学、などなど、幅広くカバーされてます。
読了日:3月20日 著者:アラン・ワイズマン
渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF文庫)渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF文庫)感想
絶滅モノSFの不朽の名作と言われる1冊。帯には小松左京推薦、確か星新一も言及してたような気がする。これは怖い本だ。小説を読む際に登場人物に感情移入する人はかなりやりきれない気分になるだろう。(割と客観的に読むあたしでも、後味はかなり悪かった。)それと小さな子どもがいる人も。にも関わらず、すごく透明な感じのする本でもある。純粋な恐怖を描いていると言ってもいいだろう。英豪では大作家とされている人らしい。SFと言うより、人間模様を描いた作品なのかもしれない。アーヴィングと同じくらい、後味の悪い名作。
読了日:3月15日 著者:ネヴィル・シュート
聖地巡礼ライジング: 熊野紀行聖地巡礼ライジング: 熊野紀行感想
学生の頃から熊野が好きだ。大阪からだと通称イロハ(国道168号線)で十津川経由本宮から新宮へというのはロングドライブコースで何度も行っている。あたしのハンドルは熊野速玉大社(からとった旧国鉄の夜行寝台鈍行)からきている。で、例によって皆さん好き勝手喋っているのだが、ナビゲーターがしっかりしているので安心して読める。本書にも出てくる先達がいると、こんなに違うのか。那智の滝も何度も行ってるのだが、しばらくご無沙汰。ぜひ近いうちに子どもを連れて行こう。
読了日:3月6日 著者:内田樹,釈徹宗
人名の世界地図 (文春新書)人名の世界地図 (文春新書)
読了日:3月4日 著者:
大阪の神さん仏さん大阪の神さん仏さん
読了日:2月27日 著者:釈徹宗,高島幸次
飲み食い世界一の大阪 そして神戸。なのにあなたは京都へゆくの飲み食い世界一の大阪 そして神戸。なのにあなたは京都へゆくの感想
あたしが持ってる唯一の著者サイン本。そんでもって、ハンパなくお腹が空く本。
読了日:2月24日 著者:江弘毅
アシモフの雑学コレクション (新潮文庫)アシモフの雑学コレクション (新潮文庫)感想
こういう人のことをアタマがいいというんでしょうな。データが古いし、ところどころ星新一の訳にも誤訳が見受けられるけど、そんなことおいといて面白い本。原書は読んでないけど、こういう本を訳したくなる気持ちはよく分かる。
読了日:2月19日 著者:アイザックアシモフ
俺に似たひと (朝日文庫)俺に似たひと (朝日文庫)感想
あまりにも色んなことがアタマの中をグルグルしてるので、今感想を書く気になれない。でも、ものすごくいい本。これからも折に触れて読み返すことになると確信。
読了日:2月12日 著者:平川克美
早わかり世界の六大宗教 (朝日文庫)早わかり世界の六大宗教 (朝日文庫)感想
釈和尚のことをよく知らない人は、なんで真宗の和尚が世界の宗教の解説を?と思われるかもしれないが、和尚は宗教学者でもあるので心配ご無用。アザーンをクルマの中でかけようとして、家族のヒンシュクを買うというような「リベラル」なヒトなので、立ち位置は非常にニュートラル。穏やかかつ柔らかな言葉で各宗教の特徴が記されていく。仏教がトリなのはご愛嬌だが、イスラームと仏教の補講はいつになく厳しい筆致で、問題意識がはっきり示される。読みやすいし最初の1冊としてはオススメ。気になれば、各宗教を掘り下げる本を読めばいい。
読了日:2月12日 著者:釈徹宗
ブラック・ジャックは遠かった 阪大医学生ふらふら青春記ブラック・ジャックは遠かった 阪大医学生ふらふら青春記感想
月刊島民に連載されていた時に読んだ記憶があるような。大学時代の思い出が語られる。巻末の仲野教授との対談は爆笑。しかし、140Bはいい本を出すなぁ。
読了日:2月9日 著者:久坂部羊
にんにん物語―忍者無芸帳 (双葉文庫―ひさいち文庫)にんにん物語―忍者無芸帳 (双葉文庫―ひさいち文庫)
読了日:2月9日 著者:いしいひさいち
ワイはアサシオや (双葉文庫 い 17-33 ひさいち文庫)ワイはアサシオや (双葉文庫 い 17-33 ひさいち文庫)
読了日:2月8日 著者:いしいひさいち
ワシらを野球に連れて行け―ひさいち文庫 (双葉文庫)ワシらを野球に連れて行け―ひさいち文庫 (双葉文庫)
読了日:2月7日 著者:いしいひさいち
ひさいち文庫 大江戸頓馬無芸帖 (双葉文庫) (双葉文庫 い 17-46 ひさいち文庫)ひさいち文庫 大江戸頓馬無芸帖 (双葉文庫) (双葉文庫 い 17-46 ひさいち文庫)
読了日:2月7日 著者:いしいひさいち
ロスタイム17分 (双葉文庫―ひさいち文庫 (い-17-24))ロスタイム17分 (双葉文庫―ひさいち文庫 (い-17-24))
読了日:2月6日 著者:いしいひさいち
「街的」ということ――お好み焼き屋は街の学校だ (講談社現代新書)「街的」ということ――お好み焼き屋は街の学校だ (講談社現代新書)
読了日:2月6日 著者:江弘毅
イスラーム国の衝撃 (文春新書)イスラーム国の衝撃 (文春新書)感想
イスラームに関する基礎知識なしにも、国際社会で今一番話題になっているISのことが概観できる良書。筆者は、先の人質事件の際にも冷静な分析を発表し続けていた。もちろんイスラームに関する基礎知識がある方が、本書は理解しやすいと思う。素人の私見ではあるが、スンニ派に、絶対的な宗教的権威を持つものがいないことが、ISのような鬼っ子を生み出したのかもしれないな、と思った。
読了日:2月5日 著者:池内恵
ミーツへの道 「街的雑誌」の時代ミーツへの道 「街的雑誌」の時代
読了日:2月4日 著者:江弘毅
永田町三丁目の夕日 (双葉文庫―ひさいち文庫 (い-17-25))永田町三丁目の夕日 (双葉文庫―ひさいち文庫 (い-17-25))
読了日:2月3日 著者:いしいひさいち
ユーアーマイ参議院 PNN―ひさいち文庫 (双葉文庫)ユーアーマイ参議院 PNN―ひさいち文庫 (双葉文庫)
読了日:2月1日 著者:いしいひさいち
ひさいち文庫 ちゃっかり社長とうっかり社員 (双葉文庫 い 17-44 ひさいち文庫)ひさいち文庫 ちゃっかり社長とうっかり社員 (双葉文庫 い 17-44 ひさいち文庫)
読了日:1月31日 著者:いしいひさいち
スーパー政界ゴールデン・デラックス (双葉文庫 い 17-42 ひさいち文庫)スーパー政界ゴールデン・デラックス (双葉文庫 い 17-42 ひさいち文庫)
読了日:1月30日 著者:いしいひさいち
大阪名所図解大阪名所図解感想
イラストが非常に美しい本。大阪を代表する建築物が、きれいなイラストと、簡潔ながらも大阪LOVEな解説で紹介されている。イラストをサーっと眺めてもいいし、解説をじっくり読み込んでもよい。そうか、大阪にはこんなにいっぱい素敵な建物があったんだなぁ、と再認識できる、いかにも140Bな良書。建築物が好きな方にも、大阪が好きな方にもおすすめの1冊。
読了日:1月29日 著者:酒井一光,高岡伸一,江弘毅
近くて遠山の金さん (双葉文庫 い 17-28 ひさいち文庫)近くて遠山の金さん (双葉文庫 い 17-28 ひさいち文庫)
読了日:1月28日 著者:いしいひさいち
現代人の祈り (サンガ新書)現代人の祈り (サンガ新書)
読了日:1月27日 著者:内田樹,釈徹宗,名越康文
家族の悪知恵 (身もフタもないけど役に立つ49のヒント)家族の悪知恵 (身もフタもないけど役に立つ49のヒント)
読了日:1月24日 著者:西原理恵子
生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)
読了日:1月23日 著者:西原理恵子
くるくるクロニクル (双葉文庫―ひさいち文庫 (い-17-22))くるくるクロニクル (双葉文庫―ひさいち文庫 (い-17-22))
読了日:1月22日 著者:いしいひさいち
新ノンキャリウーマン―ちょっとのんびり、三宅さん (双葉文庫)新ノンキャリウーマン―ちょっとのんびり、三宅さん (双葉文庫)
読了日:1月21日 著者:いしいひさいち
ノンキャリウーマン (2) (双葉文庫)ノンキャリウーマン (2) (双葉文庫)
読了日:1月20日 著者:いしいひさいち
ノンキャリウーマン (1) (双葉文庫)ノンキャリウーマン (1) (双葉文庫)
読了日:1月20日 著者:いしいひさいち
スチャラカお宝大明神 (双葉文庫 い 17-35 ひさいち文庫)スチャラカお宝大明神 (双葉文庫 い 17-35 ひさいち文庫)
読了日:1月19日 著者:いしいひさいち

読書メーター

11月分読書まとめ

2015年11月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1832ページ
ナイス数:25ナイス

誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走 ( )誰が「橋下徹」をつくったか ―大阪都構想とメディアの迷走 ( )感想
予習完了
読了日:11月14日 著者:松本創
さらば! 虚飾のトリックスター ~「橋下劇場」の幕は下りたのか?さらば! 虚飾のトリックスター ~「橋下劇場」の幕は下りたのか?
読了日:11月9日 著者:平松邦夫
チェ・ゲバラ伝 増補版 (文春文庫)チェ・ゲバラ伝 増補版 (文春文庫)感想
歴史上、革命家は数多くいるけれど、権力を奪取した後も革命家で在り続けた者は皆無に近い、との著者の言葉がゲバラを見事に描写している。今なお世界で敬愛されている革命家というのもなかなかいない。ただ、革命の理想を追い続けるという意味ではゲバラの純粋さに軍配が上がるが、実際の国際政治を生き抜いて、国家と国民を守り続けるという意味では、カストロの現実主義も必要不可欠の資質。どちらが優れているということではなく、この2つの偉大な才能が組み合わさったことがキューバ革命の最大の奇跡なのかもしれない。
読了日:11月8日 著者:三好徹
冒険者カストロ (集英社文庫)冒険者カストロ (集英社文庫)感想
オバマ政権のレガシー追求という側面はあるものの、とうとうアメリカとキューバの国交が回復したわけで、カストロベトナムに続いてアメリカに「勝った」ことになる。毎度指摘していることだが、ホー・チ・ミンカストロ共産主義者の側面はあるものの、どちらかと言うと民族主義者としての側面が強いのではないか。(ソ連共産党民族主義は否定している。)で、そうした、共産主義陣営での異端者が勝ち残っている、というのも皮肉なところ。アイゼンハワーが両国を取り込もうとしていたら、という歴史上のifはかなりワクワクするものである。
読了日:11月6日 著者:佐々木譲
京都ぎらい (朝日新書)京都ぎらい (朝日新書)感想
ごまめの歯ぎしり、という言葉がある。今の日本では、「地盤沈下」が枕詞になった感のある関西は、東京圏に対してはごまめそのもの。しかし、ごまめの内情も複雑なのである。ゆーかーりもーふーかーいしまーのーうーちー♬に生まれ育った身には、大阪にはここまでの排外思想はないのではと思いつつも、いや、そう言えば、以前ツイッターで大阪のやつは「市内」という言葉で大阪市内を代表させると言われたなぁ、とか…。いずれにしても、本書は関西(特に京阪神)に土地勘がないとよく分からんのではと思わないでもないが、とにかく爆笑モノの1冊。
読了日:11月5日 著者:井上章一
軍艦長門の生涯 (下巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (下巻) (新潮文庫)
読了日:11月2日 著者:阿川弘之

読書メーター

2015年10月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:4223ページ
ナイス数:46ナイス

軍艦長門の生涯 (中巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (中巻) (新潮文庫)
読了日:10月29日 著者:阿川弘之
軍艦長門の生涯 (上巻) (新潮文庫)軍艦長門の生涯 (上巻) (新潮文庫)
読了日:10月28日 著者:阿川弘之
高熱隧道 (新潮文庫)高熱隧道 (新潮文庫)
読了日:10月26日 著者:吉村昭
戦艦武蔵 (新潮文庫)戦艦武蔵 (新潮文庫)感想
零戦と同じく、艦建造の秘匿のために使われてたのが「棕櫚のすだれ」というのがなんともはや
読了日:10月25日 著者:吉村昭
零式戦闘機 (新潮文庫)零式戦闘機 (新潮文庫)感想
2年は進んでたという戦闘機を結局最後まで飛行場のある基地まで「牛で運んでいた」というのが何をか言わんや。
読了日:10月24日 著者:吉村昭
空白の戦記 (新潮文庫 よ 5-9)空白の戦記 (新潮文庫 よ 5-9)
読了日:10月23日 著者:吉村昭
陸奥爆沈 (新潮文庫)陸奥爆沈 (新潮文庫)感想
大本営が震えた日を読んで再読。本棚のどっかに戦艦武蔵もあるはずなんだけど、探せなかった。とにかく、吉村の怒りを引用。曰く、「私の書く小説も、このような戦争回顧の渦中に巻き込まれている節がある。それは、読者/の側の自由であるのだろうが、書く側としては甚だ不本意である。私が戦争について書くこ/とをためらうのは、戦争を美化してとらえる人々の存在がいとわしいからだ。」
読了日:10月21日 著者:吉村昭
大本営が震えた日 (新潮文庫)大本営が震えた日 (新潮文庫)感想
昭和16年12月8日に至るまでの(主に)日本軍の動きを追った本。しかし、そこまでやるかというくらい徹底してすら、その後の歴史を知る者には、それでも一時的な戦術的勝利にしか結びつかないということが分かっている。(大勝利ではあったけど。)あらすじに出てくる上海号遭難事件は前半3分の1くらいにしか出てこない。それでもグイグイと読ませるのは見事。吉村昭は正面から戦争はダメだとは言わない。(そういう態度は偽善的だとすら思っている。)けれど、本書を読めば、戦争とはどういうことなのかがよく分かる。
読了日:10月20日 著者:吉村昭
ポアンカレ予想 (新潮文庫)ポアンカレ予想 (新潮文庫)感想
うーむ、サイモン・シンの新刊がないかとのぞいて購入したけど、ポアンカレ予想フェルマーの最終定理と比べてあまりにも手ごわすぎた…。アシモフの雑学百科に書かれていた、コロンブスとスペイン王宮の議論は地球が丸いかどうかではなくその距離、という逸話が紹介されていて、なるほどとなったけど、うーむ。
読了日:10月18日 著者:ドナルオシア
人生最後のご馳走 淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院のリクエスト食人生最後のご馳走 淀川キリスト教病院ホスピス・こどもホスピス病院のリクエスト食感想
本書の中身を簡単に言うと、いろんな人(14人)が、自分の好みの食事とそれにまつわる前半生を振り返る聞き書き本、ということになる。これが有名人であれば、そういう本はたくさんあるが、そうではなく市井の人々が主人公。しかし、その舞台がホスピスであり、すべての人が余命3ヶ月以内というのが本書の特筆すべき点。非常に難しい題材を、お涙ちょうだいではなく、描くというのは筆者のインタビューする姿勢によるところが大きいのだろう。筆者も迷いながら書いているのが見て取れるが、迷って当然の題材。小品ながら見事な1冊。
読了日:10月4日 著者:青山ゆみこ
人間臨終図巻4<新装版> (徳間文庫)人間臨終図巻4<新装版> (徳間文庫)感想
大量の臨終を扱った本書の最終巻。77歳の臨終から始まる。さすがにこの年令になると「大往生」が増えてくるのだが、一方で「生き過ぎた」人も多数。うーん、厳しい。ちなみに、本巻の解説は、解説執筆当時77歳だった某文豪。まぁ、この方が解説を書くとしたら第1巻か最終巻やろうな。
読了日:10月3日 著者:山田風太郎
人間臨終図巻3<新装版> (徳間文庫)人間臨終図巻3<新装版> (徳間文庫)感想
3冊目ともなるとかなり高齢の方が増えてくる。(死亡年齢順に並んでいるのだ。)一方で、山田のかなり意地悪な思惑も見えてくる。同じ年令で亡くなる人というのは(多少の差はあれ)たくさんいるのに、年齢別内での配列が微妙。この巻の解説にもあるけど、山田の風刺に満ちた寸評は、時にどぎつく、時に優しい。これはニヒリストの文章ではないな。
読了日:10月1日 著者:山田風太郎

読書メーター

2015年9月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4601ページ
ナイス数:26ナイス

人間臨終図巻2<新装版> (徳間文庫)人間臨終図巻2<新装版> (徳間文庫)感想
いやはや、続けて読んでるとすごい本。自分の死に様はどうなるのか、と思わされる。やはり秀吉はキライらしい。解説者を知らんのだが、仰るとおり確かに完結後も書き続けて欲しかった。特に、昭和天皇手塚治虫美空ひばり等はどういう文章になったのかすごく気になる。
読了日:9月29日 著者:山田風太郎
人間臨終図巻1<新装版> (徳間文庫)人間臨終図巻1<新装版> (徳間文庫)感想
うーむ、このヒトが亡くなったのは自分と同じ年の時だったのか、とか、いろいろ考えさせられるすごい本。アシモフ的なデータ整理に関するこだわりと、厳しくも優しい寸評が読み応えあり。とりあえず、山田風太郎は秀吉はキライやったような。
読了日:9月27日 著者:山田風太郎
宗教聖典を乱読する宗教聖典を乱読する感想
改題、文庫化されてるのを忘れてて買ってしまった…。新刊やったら釈先生に印税が入ったやろうけど、中古やったので、アマゾンと古本屋さんを儲けさせただけ…。
読了日:9月26日 著者:釈徹宗
死では終わらない物語について書こうと思う死では終わらない物語について書こうと思う感想
ふーむなるほど。釈和尚の語る「物語」に共感する部分が多いなと思ってはいたのだけれど、浄土真宗の僧侶でありながら宗教学者でもあるという、(本来は)体感すべき宗教というものを論理で理解しようとしてしまう、というところがあたしに似ているからかもしれない。あたし自身、仏教とは、イスラムとは、キリスト教とは、と考えがち。本書で数多く紹介されている、死を超えた物語にあたしも出会えるのだろうか?良書です。
読了日:9月23日 著者:釈徹宗
パイロット・イン・コマンド (新潮文庫)パイロット・イン・コマンド (新潮文庫)
読了日:9月17日 著者:内田幹樹
操縦不能 (新潮文庫)操縦不能 (新潮文庫)
読了日:9月16日 著者:内田幹樹
機長からアナウンス第2便 (新潮文庫)機長からアナウンス第2便 (新潮文庫)
読了日:9月15日 著者:内田幹樹
機長からアナウンス (新潮文庫)機長からアナウンス (新潮文庫)
読了日:9月13日 著者:内田幹樹
父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)
読了日:9月13日 著者:宮脇灯子
私の途中下車人生 (角川文庫)私の途中下車人生 (角川文庫)
読了日:9月13日 著者:宮脇俊三
聖地巡礼ライジング: 熊野紀行聖地巡礼ライジング: 熊野紀行
読了日:9月7日 著者:内田樹,釈徹宗
現代霊性論現代霊性論
読了日:9月5日 著者:内田樹,釈徹宗
大阪の神さん仏さん大阪の神さん仏さん
読了日:9月5日 著者:釈徹宗,高島幸次
ホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるかホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるか
読了日:9月4日 著者:ランドール・マンロー
大阪アースダイバー大阪アースダイバー感想
あたしのまわりの界隈で非常に高く評価されている本。(お値段がそれなりなので、読むのが遅れた。)著者と本書のナビゲーターを務めたお2人の講演会(鼎談会)にも行った。あたし自身は40年以上大阪で暮らしてきてるが、なるほどねぇ、という指摘は数多い。読んでる途中で、これはと思ったきわどい話題にもきっちり切り込んでおり、好感が持てる。で、まぁ、面白い本である。ただ、どうしても著者が学者であると思ってしまうせいか、こんな情緒的な文章でいいのか、とツッコミたくなってしまう。江さんの著作とは逆に、大阪初心者向けなのかも。
読了日:9月3日 著者:中沢新一

読書メーター